2023.07.14
最終更新日:2024.03.08

カルティエか、ジャガー・ルクルトか。見惚れるレクタングル、どちらかなんて選べない!【目利きな大人が狙う新作時計#03】

久々に通常開催となった「Watches and Wonders」などで発表された新作時計を、目利きたちが注目のトレンド別にガチレビュー。その魅力を深掘りする!

カルティエか、ジャガー・ルクルトか。見惚の画像_1
江口大介さん 江口洋品店・江口時計店 代表プロフィール画像
江口大介さん 江口洋品店・江口時計店 代表
古着のバイヤーの時代に時計に魅せられ、ヴィンテージウォッチショップのオーナーに。「小さいけれど時計以上に、その人の人生観や哲学を表現するモノってないんじゃないかなって思うんです」。
かっぴーさん 漫画家プロフィール画像
かっぴーさん 漫画家
アニメ化の決まった『左ききのエレン』などで知られる人気漫画家。「時計にハマったのは、1年ほど前からです。自分が描くキャラクターに似合う時計は何かなって考えるのも楽しいんですよ」。
後藤洋平さん 朝日新聞 編集委員プロフィール画像
後藤洋平さん 朝日新聞 編集委員
新聞記者としてパリやミラノのコレクションやスイスの時計展示会の取材を行う。「ヴィンテージウォッチが好き。でも、もっと好きなのは、時計好きの人たちと語らうこと。お酒が進みますよ」。
小林 新さん スタイリストプロフィール画像
小林 新さん スタイリスト
雑誌や広告など幅広い媒体で活躍する人気スタイリスト。「その時計がどういう時代背景から生まれたのかなど、考えるのが好き。僕にとって時計はもはや時刻を知るためのものではないかな」。
田中 遥さん フリーランスPRプロフィール画像
田中 遥さん フリーランスPR
大手セレクトショップのPRを経て、フリーランスPRとして活動。「愛用しているのはヴィンテージウォッチばかりです。故障もするし、精度もあまりよくないけど、あれこれ手をかけるのが好き」。

どちらかなんて選べない…!

見惚れるレクタングル

歴史、格式、そして美しいデザイン。
格別な個性をもつ長方形の時計に乾杯!
田中 ヴィンテージウォッチ好きには、カルティエは常に気になる存在。でもあまのじゃくだからか、手に入れたことがなくて…。
後藤 カルティエのタンクは、いろんなタイプで何本でも欲しい。何でしょうね、タンクの普遍性に惹かれるのかな。
小林 レベルソもいいな。自分でも持っているし、手に入れたときから、好きという気持ちがずっと続いている。もうね、レベルソかタンクかなんて選べないんですよ、われわれは。
他4人 そう、どっちを?じゃなくて、どっちも素晴らしい!


カルティエ

パリの華やかな美意識をスポーティに演出する

カルティエ タンク フランセーズ
カルティエ タンク フランセーズ 寄り
カルティエ タンク フランセーズ 着用の様子

タンク フランセーズ

レクタングルウォッチの傑作として知られる「タンク」をベースに、メタルブレスレットを組み合わせてスポーティに仕上げたのが、1996年に誕生した「タンク フランセーズ」。この傑作がリニューアル。ケースがやや大きくなり、ヘアライン仕上げを主体とすることで輝きが抑えられ、締まった男らしい印象になった。自動巻き。SS。ケースサイズ36.7㎜×30.5㎜。¥836,000/カルティエ カスタマー サービスセンター

今までは「タンクの顔」が好きだった。でもブレスレットモデルに出会って、ブレスレットの造形の意味を意識するように。コマの一つ一つまでよく考えられています(江口)

まさしくアクセサリー。つけていると高揚感がすごい。自分の武器みたいな感覚。でもそういうのって、すごく大切だと思う(小林)


ジャガー・ルクルト

反転するケースで時計好きを虜にするマスターピース

ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・スモールセコンド

レベルソ・トリビュート・スモールセコンド

ポロの競技中に風防ガラスを衝撃から守るために、ケースがクルッと反転する「レベルソ」。美しいレクタングルケースは黄金比から導き出されており、1931年の誕生以来、デザインコードを変えずに継承されている。裏面はソリッドバックで、メッセージなどをエングレービングできる。ストラップはポロブーツブランドのカーサ・ファリアーノが製作。手巻き。SS。ケースサイズ45.6㎜×27.4㎜。¥1,540,000/ジャガー・ルクルト

宮崎駿さんがつけている時計なんですって。もしかしたら絵を描くときに、風防を守るために裏返したりするのかな? 僕にとっては、想像をかき立てられる時計です(かっぴー)

レベルソは、時計好き男子の「必修科目」です(後藤)



※文中すべて、SS=ステンレススチールの略です。




Photos:Yoshio Kato(Still)  Mai Shinya(Person)
Text:Tetsuo Shinoda

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