ジュネーヴで開かれた世界最大級の時計見本市を終えて、新たに見えてきた潮流とは? 時計連載でもお馴染みの二人がマニアックな対談をお届けする。
時計についても一家言もつ人気スタイリスト。自身もパテック フィリップをはじめアンティークウォッチを所有するが、現行品も気になっている。
時計の機構や技術にも精通しており、スイス時計取材歴は20年近くに。時計は新しいほうが好きで結構ミーハー。
TAG HEUER|TAG Heuer Formula1 | Kith
12時位置のロゴも特別仕様。クオーツ。SS。ケース径35㎜。(各)¥192,500(完売)/タグ・ホイヤー(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー)
NOMOS GLASHÜTTE|タンジェント 38 デイト 31Colors
バウハウス的機能美と31色のカラーパレットが融合。手巻き。SS。ケース径37.5㎜。世界限定各175本。(各)¥385,000/ノモス グラスヒュッテ(大沢商会 時計部)
全部欲しい! ポップなカラバリも流行の兆し
篠田 カラーダイヤルはすっかり定番化しましたが、今年はカラーバリエーションがとにかく目立ったモデルが二つありました。まずはノモス グラスヒュッテ。なんと31色ものカラーバリエーションですよ。
小林 ベースとなる時計はすごくシンプルなのに、配色によって全然違う印象になるんだね。31色ということは、毎日違う色を楽しんでくださいってことでしょ。
篠田 Haifischgrau(シャークグレー)、Kanari(カナリア)、Stop(ストップ)など色のネーミングも面白いですし、コミュニケーションツールにもなりそう。
小林 タグ・ホイヤーの「タグ・ホイヤー×Kith」も面白い。このカラーリングは、1980~’90年代のカラフルなF1マシンを思い出しました。ベネトンチームとかね。
篠田 全部で10色あって、うち7色はKithのショップがある都市にちなんでいるそうで、例えばNew YorkにTokyo。クオーツモデルですし、価格も控えめなので多色買いしたいところですが、残念ながらすべて完売だそうです。
小林 それはすごい! でもこういう時計がウケるのはわかるな。僕らの世代にとっては懐かしく、若い世代にとっては新鮮に感じるでしょ。シンプルなファッションに合わせて、アクセサリー的に楽しむなら、こういうポップな色もいいよね。