歴史的な深みと技術力を備え、時計業界では一目置かれる実力派の時計たちは、ぜひとも知っておきたい存在。同じく実力派俳優の奥野瑛太が身につける。
奥野瑛太 通を気どれる、実力派ウォッチ
ABAUME & MERCIERクリフトン ボーマティック
BNOMOS Glashütteタンジェント
CORISビッグクラウン ポインターデイト キャリバー403
ABAUME & MERCIERクリフトン ボーマティック
バンドまで含めて全体がビシッときまる。かっこいい一本ですね
スイス屈指の老舗ボーム&メルシエのドレスウォッチ「クリフトン」は、端正なルックスが人気だが、搭載ムーブメント「ボーマティック」もすごい。高精度の証しであるCOSC認定のクロノメーターを取得し、連続駆動は約5日間。さらには耐磁性も備え、デジタルギアに囲まれる現代の生活様式に対応する。クラシカルだがモダンな時計だ。
自動巻き。SS。ケース径40㎜。¥429,000/ボーム&メルシエ ジャケット¥264,000/スタジオ ニコルソン(インコントロ) シャツ¥26,400/エイチ ビューティ&ユース
BNOMOS Glashütteタンジェント
シンプル! ずっと使えそうな佇まいがいいですね
古都ドレスデンの近郊にあり、ドイツ時計の聖地であるグラスヒュッテにて、1990年創業したノモス グラスヒュッテ。歴史としては新しいブランドだが、バウハウス的な機能美を備えたデザインで人気を集めている。その主力となるのが、手巻きモデルの「タンジェント」。丁寧に時刻を伝えるシンプルなダイヤルの上をブルーの針が動いていくが、これは職人の手焼きで酸化被膜を作っている。毎朝ぜんまいを巻き上げ、時計に命を吹き込む、そんな行為自体を楽しみたい。
手巻き。SS。ケース径35㎜。¥275,000/ノモス グラスヒュッテ(大沢商会) シャツ¥39,600/チノ(モールド)
CORISビッグクラウン ポインターデイト キャリバー403
球面になったガラスや大きいリュウズ。扱いやすい仕掛けに目がいきます
1904年に創業して以来、機械式時計だけを作ってきた老舗オリス。この「ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー403」は、1938年モデルを継承しており、レトロな針式のカレンダーは同社のアイコン。大型リュウズは、グローブをつけた状態でも操作しやすいように考慮されたものだ。
自動巻き。SS。ケース径38㎜。¥489,500/オリス(オリスジャパン) オールインワン¥132,000/ウィーウィル シャツ¥41,800/ユーゲン(スティーブン アラン フタコタマガワ)
※文中すべて、SS=ステンレススチールの略です。
境目をつくらない、時間への感覚。役と向き合う人生が好きなんです
オフに愛用している時計は、決まった一本があります。が、こだわりはなくて、たしか高校の入学祝いにもらったものを今も使っているというのが実際のところ。同じものをずっと、というのは仕事もそうですね。芝居の世界に入るきっかけになったのは、学生時代に先輩たちとつくった自主製作の映画でした。仲間内でふざけながらやっていた、苦しいけど楽しい時間の延長線上に今もいる感覚。なので、あまりプライベートの時間というものがよくわかっていません。自分のためというよりも役のために時間を使いたいから。台本を持っている間は役柄と向き合う時間なのでぶつぶつ台詞を言いながら外を歩いたり、電車でも台本に没頭してしまったり、喫茶店でも公園でも台本と一緒。役と一人で向き合う時間になっちゃうんです。芝居を仕事にする前から、役や作品と向き合う時間が好きで。仕事でも、絶対になくせない“私としての自分の時間”だと思います。
奥野瑛太 / EITA OKUNO
1986年北海道生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。さまざまな映画やドラマに出演し、実力を高く評価される。主演映画の『死体の人』が全国公開中。
ボーム&メルシエに関するおすすめ記事はコレ!
Director:Taro Usuda
Photos:Jun Okada[bNm]
Hair&Make-up:Hitomi Mitsuno
Stylist:Naomi Shimizu
Text&Watch Direction:Tetsuo Shinoda