時計も手土産も、会う人を想って選ぶもの。毎月気になる時計の新作をピックアップして、ユニークな共通点のある手土産を一緒にお届けする。
AUDEMARS PIGUET|ロイヤル オーク オートマティック
ジャンルを創出した
マスターピース
1972年デビュー。天才時計デザイナー、ジェラルド・ジェンタが生み出した薄型ケースとそれを際立たせるヘアラインとポリッシュの仕上げ、そして八角形ベゼルは、50年以上も受け継がれる。このモデルは初代の「ナイトブルー、クラウド50」というダイヤルカラーを採用しつつ、ケースは小ぶりなので、センスのいい手元に。
人形町 志乃多寿司總本店|変わり志乃多7種入り
定番もいいけれど
進化形も楽しむなら
江戸時代から庶民の味として親しまれてきたいなり寿司の伝統を、今に伝える。3日かけてよく味を染み込ませた薄めの揚げに小ぶりな酢飯を組み合わせており、次から次へと食べ進めたくなる。「変わり志乃多7種入り」は、ハスやちりめんなど定番の5種に、季節限定の2種のいなり寿司がセットになったもの。伝統を継承しつつ、進化する老舗の味を、粋に楽しみたい。
年末年始は“伝統”が心に染みてくる
クリスマスが終わると、途端にお正月モードに切り替わる師走のニッポン。節操がないともいえるが、その時々のお祝いごとを満喫できるのは楽しいことでもある。
何かとバタつく時期のご挨拶には、伝統を感じさせつつ、ぱっとつまめるものがいい。「人形町 志乃多寿司總本店」は、1877年に創業した大阪寿司の専門店。特に有名なのはいなり寿司で、“片手でつまみ、二口で食べる”という粋なサイズも人気の理由だ。
伝統をまとわせつつ、TPOに合った差し入れをできるのが大人の嗜みであるのなら、手元の時計はオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク オートマティック」はどうだろうか。ブランドの創業は1875年と、志乃多寿司とほぼ同年齢。ロイヤル オークの歴史も50年を越えており、業界では古参の一つだ。しかし基本的なデザインは不変であり、伝統を感じさせる。しかも磨きの美しいラグジュアリースポーツウォッチでありながら、ケースは薄型設計なので、スーツにもカジュアルにも似合う。そのオールマイティさも魅力だ。
年末年始は、時計も差し入れも、伝統を粋に楽しみたいものである。
40を超える媒体で時計記事を担当し、イベントの企画なども手がける。手土産はあげるよりも、もらうほうが多い。
広告や雑誌で活躍。撮影現場などに持っていく手土産に一家言アリ。時計好きでもあり、ヴィンテージを複数持つ。