2023.11.24
最終更新日:2024.03.08

【時計と手土産のおかしな関係 #01】カルティエのタンク アメリカン × ハプスブルク・ファイルヒェンのテーベッカライ グロース

時計も手土産も、会う人を想って選ぶもの。毎月気になる時計の新作をピックして、ユニークな共通点のある手土産を一緒にお届けする。

【時計と手土産のおかしな関係 #01】カの画像_1

歴史を重ねたやや長めの レクタングルが新鮮

カルティエ タンク アメリカン

時計

Cartier

カルティエ タンク アメリカン

ベースモデルは1921年製の「タンク サントレ」で、カルティエのニューヨーク支店設立80周年となる1989年に「タンク アメリカン」と命名されてデビュー。新作は、湾曲したフォルムの優美さはそのままに自社ムーブメントのCal.1899 MCを搭載。ケース厚が8.6㎜と薄くなり、腕馴染みに優れる。自動巻き。18KPG。ケースサイズ44.4㎜×24.4㎜。¥2,442,000/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)


王道の先にあるちょっとした個性が、会話を生み出す力になる。

 若い頃は、王道がちょっと気恥ずかしかった。でも大人になると王道のよさもわかるし、それゆえちょっとひねりを加えるテクニックが使えるようになってくる。


 カルティエ「タンク アメリカン」は、王道のレクタングルウォッチながら縦長なデザインのおかげで存在感があり、繊細さだけではないカルティエの魅力を備えている。機械式モデルだけど“ノンデイト&二針”というさりげない上質さも、ひねりのある選択肢。


 こういう時計は華があるので、どちらかといえば休日によく合う。それこそ、同僚の新居に遊びに行くなんて日にもぴったり。そのときの手土産も、時計と同じく王道の先を考えるのが楽しい。「テーベッカライ」とはクッキーの詰め合わせのこと。これはハプスブルク宮廷時代にルーツがあって、外箱に巻かれたオーストリアカラーの紅白リボンも華やか。ずらりと並ぶクッキーとともに気分もあがる。


 予想を裏切るしっとりふわっとした口触りは、向こうでは「fein(ファイン)」というらしい。この焼き具合や食感を楽しむなら、常温がおすすめ。そういうところも手土産向きかも。


柔らかくやさしい食感は、 一度食べたら忘れられない

ハプスブルク・ファイルヒェン テーベッカライ グロース

手土産

ハプスブルク・ファイルヒェン

テーベッカライ グロース

オーストリア・ハプスブルク家の華やかな宮廷文化を詰め込んだ焼き菓子「テーベッカライ グロース」。中身は、右からバニラが香る「バニーレ」、ホワイトチョコを合わせた「ショコラーデ」、ラズベリーのコンフィチュールを挟んだ「リンツァー」、岩塩がアクセントの「マンデルン」。オーストリアの伝統色であるマリアテレジアイエローの缶に収められる。¥5,400/銀座ハプスブルク・ファイルヒェン




Photos:Go Tanabe 
Stylist:Arata Kobayashi[UM] 
Text:Tetsuo Shinoda

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