時計が欲しい! と思っても、人気モデルを入手するのは極めて困難な状況になっている。特にオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」は、供給が需要を大幅に上回るため、店頭に並ぶことはほぼないというのが現状だ。だが失望することなかれ。2023年のオーデマ ピゲの新作の中に“ポスト・ロイヤル オーク”と呼ぶにふさわしい新作を発見した! それはどんな時計なのだろうか?
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ステンレススティール×立体ケースで 新しいスタイルを構築した注目作
ヒートアップする高級時計市場の中でも、特に熱い視線を集めているのが「ラグジュアリースポーツ」と呼ばれるジャンルだ。防水性などスポーツウォッチ並みのスペックを持ちつつ、薄型&ディテールに凝ったケースにはラグジュアリーな造形美があるので、ビジネスからカジュアルまで幅広く対応するオールマイティな時計である。
このラグジュアリースポーツウォッチだが、あまりにも人気が高すぎて入手困難なモデルも多数。中でも1972年に誕生し、“ラグジュアリースポーツウォッチの原点”とされるオーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」は、ほぼ店頭に並ぶことはないという状況だ。
しかし、今年の1月末にオーデマピゲの創業地であり、今でも本社を構えるスイスのル・ブラッシュで開催された新作時計発表イベント「AP SOCIAL CLUB」にて、「ポスト・ロイヤル オーク」にふさわしい新作を発見した。
それがステンレススティールケースを使った「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」である。
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このモデルに今回ステンレススティールケースが加わったのだが、ただそれだけと思うなかれ。硬度の高いステンレススティールで、この立体的な造形のケースを作るのは極めて困難であり、オーデマ ピゲ史上最高難度だというのだ。
実はロイヤル オークもそうだった。デザイナーのジェラルド・ジェンタは薄型ケースを好む一方で、立体感を引き出すために斜面や平面を巧みに組み合わせるデザインを提案した。しかしながらこの造形をステンレススティールで作るのは、現在の技術でも難しく、それが生産本数を増やせない理由にもなっている。
つまりオーデマ ピゲは長年、加工の難しいステンレススティールを使って「立体的で美しいケースを作る」ことを追求してきた。新しいCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲには、ステンレススティール×ラグジュアリーというその歴史が継承されているのだ。
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ダイヤルの造作も凝っていて、型押しでつくった凹凸は内側に行くほど小さくなるという繊細な表現。ブルーやグリーン、スモークベージュという3つのカラーダイヤルはどれもが華やかで個性的。光の加減によって美しく濃淡を変えるので、手元が華やかになる。そして防水性能は3気圧と、日常使いする分には何の心配もない。ストラップはラバー加工で、スポーティ&カジュアルな雰囲気がある。
正面から見るとラウンド型の端正な時計は、サイドから見れば立体的でラグジュアリーなボリューム感がある。しかも耐傷性に優れた硬いステンレススティールなので、オンオフ問わず日常的に使える。このような汎用性の高さも、傑作ロイヤル オークにも通じるものがある。
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CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック
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CODE11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ
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篠田哲生 | 時計ライター TETSUO SHINODA
時計学校にて理論や構造、分解組み立ての技術なども学んだ経歴を持つスペシャリスト。時計専門誌からファッション/ライフスタイル誌まで、多数の媒体で時計記事を執筆。著書に『教養としての腕時計選び』(光文社新書)などがある。
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