01.カルティエのサントス-デュモン
西野大士さん/NEATデザイナー、にしのや代表
「このサントス-デュモンを購入したのは約8年前。当時から江口洋品店・江口時計店のPRを自分の会社で請け負っていて、その縁が大きかったです。人気のタンクシリーズも、マストタンクならまだ10万円台で手に入った時代に、サントス-デュモンは50万円近くしましたが、値段を別としてもとにかくひと際輝いて見えたんです。結果、天邪鬼な性格もあって、多くの人がもっとも好むモデル“じゃないほう“に飛びつきました(笑)」
02.ロレックスのエクスプローラーⅠ
磯久純一さん/SUPER A MARKET サブマネージャー
「このエクスプローラーⅠは、自分が生まれた1991年に製造されたものです。一生モノの時計ならやはり生まれ年の個体を、と思い20歳の頃に買おうとしたのですが、出会いがなく断念。そして25歳の頃に、ヴィンテージウォッチ店で見つけて即決しました。ブランドにも憧れがあったし、最初に買う高級時計はロレックスと決めていました。また、製造年が正確にわかるのもロレックスのいいところ。当時はそこまで価格も高騰していなかったし、91年製を40万円で買えたのは幸運だったと思います。エクスプローラーⅠには武骨なイメージがありますが、自分はどちらかというと着こなしに馴染ませたかったので、のちにオイスターデイトなどについている少しラグジュアリーなジュエリーブレスに付け替えて使っています」
1991年生まれ。「SUPER A MARKET」にてショップスタッフ、メンズMDを経て現職。時計は、今回紹介したエクスプローラーⅠのほかにカルティエのマストタンクSM、50年代のロレックス オイスターデイト、そして祖父から譲り受けた30年代のオメガのレクタングルを所有する。
03.パテック フィリップのノーチラス
水澗 航さん/ENKEL主宰
「パテック フィリップのノーチラスを知ったのは2000年代初頭、20代半ばのころでした。当時は今ほどラグジュアリースポーツの人気はなかったですが、数々の名作を手がけたデザイナー、ジェラルド・ジェンタの作品が好きで。オーデマ・ピゲのロイヤルオークやIWCのインヂュニアSLに並ぶ70年代の代表作がノーチラスなんです。その名は潜水艦のノーチラス号に由来しますが、水澗航という名前が同じく“水系”で何かと縁がありそうとも思って(笑)。2019年に自分の会社を立ち上げた記念に購入しました」
04.ジャガー・ルクルトのレベルソ
白石健太朗さん/バッグデザイナー
「30歳を過ぎたら年相応の良い時計が欲しいとずっと考えていました。当初はカルティエのタンクを漠然と考えていたのですが、実際にその歳になったらピンとくる時計が見つからなくて。ある時、結婚指輪がゴールドなのに、時計がシルバーなのは違和感があると思ったんです。そこで、ゴールドのタンクを探したら、タマ数も種類も多すぎて何を基準に選んだらいいのかがわからなくなってしまいました(笑)。そんなときに意識し始めたのがレベルソでした。ケースが回転するギミックも個性的ですし、予算の範疇にある価格だったので、1年半ほど前に思いきって購入することにしたんです」
1991年生まれ。小物やバッグを製作するレザーブランド、「フルゴル」のデザイナー。小ぶりな時計を好み、ハミルトンのカーキをカジュアルに着けることも。
05.IWCのマークⅫ
白石健太朗さん/バッグデザイナー
「時計はとにかく見た目で選ぶようにしています。普段メインでつけている時計は2つ。生まれ年である1983年に製造されたロレックスのエクスプローラーⅠと、このIWCのマークⅫ。どちらも素材はステンレススチールで、文字盤はブラック。自分自身の格好は黒やグレートーンが多く、そことの相性を考えるとこのコンビネーションに辿り着きました。エクスプローラーⅠと違うのは、ミリタリーウォッチが出自であること。ファッションにおいても軍モノは好きで、そうした背景からも気になりました(実際に軍に配給されたのはマークⅪ)」
1983年、北海道生まれ。二村毅氏のアシスタントを4年間務めたのち、2012年に独立。現在はUOMOをはじめとするメンズファッションメディア、広告などで活躍する。モノの本質を見抜いたシンプルかつ繊細なスタイル提案に定評あり。
※掲載している情報はオリジナル記事作成時のものです。
価格改定や売り切れの場合があります。