10年以上ともに歩んできたグリーンサブ
「グリーンベゼルのサブマリーナーは、モデル誕生50周年を記念して作られたモデル。自分の個体は2003年に作られた初代で、ケース径が39mm。その後の2代目はグリーン文字盤にグリーンベゼル、3代目はケース径が40mmと大きくなりました。自分の場合はちょっと特殊で、18歳の頃に知人から譲り受けたんです。元々グリーンが好きで、特に初代のグリーンサブはベゼルがマット仕上げだから悪目立ちしなくていい。スタイリング的には正直、グリーンベゼルは合わせづらいこともある。例えばネイビーの服とはちょっと抵抗があって、今日みたいな黒を基調としたスタイリングだとよりしっくりきますね」
「譲り受けた物だから思い入れはあるけれど、18歳の当時はロレックスが自分の身の丈に合うかわからないまま着けていました。今ほど高額にもなっていないこともあって、普通にダイバーズウォッチとして海やプールに入ったり(笑)。当時からメンテナンスもしっかりしていて、正規店で5年に一度はオーバーホールしています。バンドはジェームス・ボンドのようにNATOベルトも付けたし、ローイングブレザーズのベルトなども付けたことがあります。今付けているのは、カミーユフォルネの牛革。最初は若干ビビりましたが(笑)、交換は自分でやってみました。メタルブレスはスポーティすぎてスタイリングが難しい。個人的にはちょっとドレス寄りにしたくて、マットなレザーベルトを選んでいます」
「現行の時計で次に狙っているのはカルティエ。スタイリストですがファッション目線で時計を選ぶことはありません。“今日はこれ、明日はこっち”みたいなことはできればしたくなくて、時計はお守りみたいな感じでできれば同じものを身に着けていたい。ジュエリー的な感覚のほうが強いですね。次はどんな相棒が見つかるのか、服とは違って、そういったものを探すのが時計の魅力だと思います」
大学在学中から甲斐弘之氏に師事し、独立。ユース世代のトレンドをキャッチしたスタイルづくりに定評があり、UOMOやMEN’S NON-NOなどのファッション誌をはじめ、ウェブ媒体、広告などで幅広く活躍中。
Photos: Yumi Yamasaki
Text: Yasuyuki Ushijima