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グランドセイコーの56GS
2024.07.13

グランドセイコーの56GS

田中 望さん/レボリューションPR

祖父から受け継いだトロピカルダイヤル

田中 望さん/レボリューションPR

「このグランドセイコーは1970年代に製造されたもので、自動巻きの最終期と言われる“56GS”です。当時の国産らしい誠実な佇まいが気に入っています。祖父の形見分けとあって思い入れが強い一本です。幼い頃から、人がどんなアクセサリーや時計を着けているか気になっていて、祖父が大事にしていた時計は貴重なモノなんだろうと感じていました。70年代当時の日本には勤続記念で時計を贈る文化があって、祖父はこのグランドセイコーを職場仲間からプレゼントされたと喜んで話していました」

グランドセイコーの56GS

「新品時は文字盤が白だったようです。私が物心ついた90年代には、すでにうっすらオレンジ色に焼けていたことを覚えています。通称“トロピカルダイヤル”と呼ばれますが、小さい頃は美しい色とは思えなかった。今となってはこの焼けに愛着を持っているので、リダン(文字盤の打ち換え)をする気はありません。ベルトは元々ステンレスでしたが、今はオーストリアのヒルシュの牛革に。かなり着こなしの幅が広がりました。黒い格好が多いので相性はいいのですが、あまりにもカジュアルなときは合わせないようにしています。夏場はさらっとしたNATOベルトに替えようか考え中です」

グランドセイコーの56GS
グランドセイコーの56GS
1970年代に製造されたグランドセイコー“56GS”(Ref.5646-7010)”。高精度な自動巻きでありながら薄型、小型、軽量化を実現した当時の上位機種。裏蓋のGSメダリオンもアイコニックだ。

「好きな時計はやはり小径のもの。トレンドでもありますが、手首が華奢なのでサイズが大きいとバランスが悪く見えてしまう。将来的にはこの時計をさらに受け継いでもらいたいので、手元に持っておきたいし、普段着ける用に現行のグランドセイコーもたまに物色しています。あとはオメガのスピードマスターも欲しい。スピードマスターはアポロ11号とともに月面に到着し、ムーンウォッチと呼ばれた逸話がありますよね。娘が“つき”という名前なので、それを手に入れたとしたら、後に娘や孫に受け継いでもらえたら嬉しいです」

レボリューションPR
田中 望さん

1983年生まれ。東京都出身。コレクションブランドのレディースのデザイナーアシスタントを経験後、現職に。現在は主にメンズブランドのPR業務全般を手がける。

Photos: Yumi Yamasaki
Text: Yasuyuki Ushijima



最終更新日:2024.07.13

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