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パテック フィリップのカラトラバ
2024.06.22
最終更新日:2024.06.22

パテック フィリップのカラトラバ

オクトシヒロさん/スタイリスト

シンプルなのにTイチのアクセントにもなる存在感

オクトシヒロさん/スタイリスト

「6~7年前に、ふとシンプルでいい時計が欲しいなと思って、色々と物色していました。僕はオタク気質でもコレクターでもないのですが、調べるなかで、1本持っておけば永遠に使えそうなブランドは何かと考えたときに、やはりパテック フィリップはハズせないだろうと。もちろん資産にもなるので手放すことがあってもリセールバリューもいい(笑)。これはカラトラバの『3923』という90年代にしか作られなかったモデルで、なかなかこの状態で出てくることがなかったので選びました。丸みのある、肩の力を抜いたようなケースデザインが自分の好みに合っているし、カラトラバらしいエッセンスも持ち合わせていると思ったのが印象に残っています。とにかく、魅力は小ぶりでシンプルなところに尽きますね。3針ではないですが、スモールセコンドが付いてこのシンプルさというのは、なかなかないんじゃないかな。ベルトは買った当時から純正を着けていますが、コロナ禍で手のアルコール消毒が増えて、革ベルトが少し痛んでしまったのが玉に瑕ですね」

パテック フィリップのカラトラバ

「スマホで時間を見るのも、ポケットから取り出すワンアクションが発生するので、最近は腕時計で時間を確認することも増えました。だからこのカラトラバも、時間を見るという本来のギアとしての用途で使っています。もちろん着こなしのことも考えますが、自分はアクセサリーを着けることがほぼないので、例えば夏になったらTシャツ一枚にアクセントとしてこのカラトラバが活躍します。実はほかにも50年代のボーイズサイズの金無垢のデイトジャスト(ロレックス)を持っていますが、カラトラバのほうが、より今の気分に合っています」

パテック フィリップのカラトラバ
パテック フィリップのカラトラバ
現行のパテックフィリップの型式は「5」から始まる5000番台で、「3」から始まる3000番台は、ひと世代前という位置づけ。3000番台のモデルは30mm~33mmのケース径が主流で、現在の主流より小ぶりなのも特徴。オクさんが所有する「3923J」は、90年代にのみ作られた手巻きの逸品で、ケースもイエローゴールド。丸みのあるやわらかなケースデザインも大きな魅力のひとつだ。

「時計を選ぶときの条件は、このカラトラバと同じ32mmくらいの小径であるということ。特に形にこだわりはなく、丸型もレクタングルも好きです。あとは薄さですね。あまりにも厚みがあると手首に干渉してしまうので、できれば薄型がいいです。カラトラバでゴールドの丸型を持っているので、次に狙っているのはレクタングル。そうなるとさり気ないし、大定番でもあるジャガー・ルクルトのレベルソが気になっています。イエローゴールドは既にあるので、ホワイトゴールドかシルバーのどちらでもいいですが、いい個体が見つかったら手に入れたいなと思っています」

スタイリスト
オクトシヒロさん

UOMOをはじめとするメンズファッション誌、広告を中心に活躍。既成概念にとらわれず、ドレスやストリートの垣根を超えた遊び心のあるスタイルを得意とする。クルマにもこだわりを持ち、メルセデス・ベンツのGクラスを数台乗り継いでいる。

Photos: Yumi Yamasaki
Text: Yasuyuki Ushijima



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