最初はロレックスと決めて、生まれ年のモデルを買いました
「このエクスプローラーⅠは、自分が生まれた1991年に製造されたものです。一生モノの時計ならやはり生まれ年の個体を、と思い20歳の頃に買おうとしたのですが、出会いがなく断念。そして25歳の頃に、ヴィンテージウォッチ店で見つけて即決しました。ブランドにも憧れがあったし、最初に買う高級時計はロレックスと決めていました。また、製造年が正確にわかるのもロレックスのいいところ。当時はそこまで価格も高騰していなかったし、91年製を40万円で買えたのは幸運だったと思います。エクスプローラーⅠには武骨なイメージがありますが、自分はどちらかというと着こなしに馴染ませたかったので、のちにオイスターデイトなどについている少しラグジュアリーなジュエリーブレスに付け替えて使っています」
「他にもロレックスをもう1本と、オメガ、カルティエのマストタンクも所有していますが、着こなしに合わせるとなると、このエクスプローラーⅠとカルティエの使用頻度が高いですね。旧き善き時代の俳優やミュージシャンが着けていた腕時計にはカルチャー的な憧れがあります。アーカイブの写真集などを見て、それらの人がどんな腕時計をつけていたのか研究することもある(笑)。自分が時計に求めるものは…腕が太くないので華奢でコンパクトであること。最近では金無垢の時計も気になって探しています」
「最近はカルティエでもう1本欲しいなと。目星をつけているのが、レディースのベニュワール。金無垢仕様で、スクエアのマストタンクとは異なるオーバルフェイスで個性的。海外のお店のインスタが、男性が着けこなすベニュワールを投稿していたのがかなり格好よくて。フランスのレチケットマガジン(L’etiquette Magazine)に、海外のゴツい人が華奢なベニュワールを着けている姿も印象的だった。かつてはビートルズのジョージ・ハリソンもベニュワールを着けていたようなので、次はコレかなと考えています。5年に1本ぐらいのペースで購入できればいいなと思いますね(笑)」
1991年生まれ。「SUPER A MARKET」にてショップスタッフ、メンズMDを経て現職。時計は、今回紹介したエクスプローラーⅠのほかにカルティエのマストタンクSM、50年代のロレックス オイスターデイト、そして祖父から譲り受けた30年代のオメガのレクタングルを所有する。
Photos: Yumi Yamasaki
Text: Yasuyuki Ushijima