美しく表現された柄は何度見ても見惚れてしまう
「カルでの洋服作りと並行して『SEEM』というクリエイティブスタジオを運営しています。主にクライアント向けにスチールや動画製作をしているのですが、そのメンバーの一人にネメス・リヨがいます。彼女はファッションデザイナーのクリストファー・ネメス氏の娘さんで、現在もネメスのブランド運営に携わりながらアーティストとビデオグラファーを両立しています。古くからの友人ということもあり、ルイ・ヴィトンの2015年秋冬コレクションでネメスとのコラボレーションが実現したときのことは今でも鮮明に覚えています。ネメス姉妹が他のスタッフとともに、ルイ・ヴィトンとのプロジェクトに懸命に取り組んでいました。ランウェイショーが無事に行われ、商材が店頭に並んだときはとても感動しました。その時、革小物を購入して今でも愛用しています。最近、リヨさんとの作業中に当時の話で盛り上がり、ネット検索してみたところ、これがブランドリユースのオンラインショップにて販売されていました。あらためて美しいコラボレーションだなと思ったんです」
「ネメスのアイコンである『縄』のモチーフが美しいプリントで表現されているところはつい見惚れてしまう。基布のシルクも適度にハリがあり、厚みもあるのでクラッシュドスタイルでポケットにさしやすい。カジュアルなテイストにも転用しやすいです」
ポケットチーフ:LOUIS VUITTON×Christopher Nemeth
テーラードジャケット:Cale
ニットポロ:Cale
ジーンズ:Levi’s®︎
ゴールドネックレス:UNOAERRE
レザーネックレス:HERMÉS
アイウェア:LINDBERG
ローファー:J.M. WESTON
「ウールジャケットにデニムを合わせてカジュアルなスタイルに。ゴールドネックレスやジャケットの胸ポケットにポケットチーフをさしてアクセントにしています。着こなしに自分のバックグラウンドとなるカルチャーを感じてくれたらうれしいですね」
2018年春夏から「Cale」のディレクター。ファッションのみならず、音楽やアートに精通し、ギャラリーディレクターとしても活動している。
Interview&Text:Kohei Horikomi