もはやバームじゃなくてバターです
自分は白髪のざっくり中分けヘア。CHETの目の粗いコームで前髪をかきあげると真ん中でバカッと分かれるので、ささっとブラッシングして、ukaのヘアオイルを塗布するのが毎朝のルーティン。20秒かからない。ベタつかず、自然なツヤと保湿を供給してくれる。ヘアスタイリングの相棒は長いことこのヘアオイルだった。ベストパートナーだったのだ。
が、この春の出張で続けて「液漏れ」に見舞われ、決別を決意。最終フライトで帰宅、くたくたに疲れ切って荷ほどきしたらポーチ内の全アイテムがヌッルヌルのオイルまみれになっていた(当然ポーチの外側まで染みてた)のを目の当たりにした、あの瞬間の絶望感たるや。ボトルキャップ付きのプッシュ式ノズルタイプで、構造的にまず(液漏れは)起こりえないと信頼しきっていた油断をついての惨劇。
前置きが長くなった。それだけ「信頼」からの「裏切り」がこたえたということ。と言いつつ、「次」も結局はオイルに落ち着くんだろうと思ってた。このCHETのバームに出会うまでは。
そもそもバームは好きじゃない。大体が固いし。指で拭って柔らかく馴染ませるだけで10秒かかる。ところがこのCHETのバームときたら、指にのっけてひと撫でした瞬間、もうトロトロに馴染んでる。どういうことですか。CHETのプロデューサーにして、代官山のバーバー「BARBER BOYS」を営む樅山さんの「バームというより、もはやバターですよ」とのアピールを聞いたときは、正直「この人は何を言っているのか?」と思ったけれど、樅山さんごめんなさい。これ「バター」ですわ。
清涼感あるほのかなライムの香りもいい(樅山さんは「ちょっとね、モヒートの香りを意識しました」と言っていたけれど、これは普通にライム)。40gとコンパクトで場所を取らず、携帯するにも便利。何より液漏れなんてあり得ない。
大人の文化系男子のためのマンガレーベル「UOMOマンガ」では、かっぴー先生と福満しげゆき先生の連載を担当。セルカークレックスの愛猫「ほこり」を飼い始めてからは、静電気を発しない素材や毛が付いても目立ちにくいグレーを選ぶなど、“猫ファースト”のワードローブにシフト中。
Movie:Mitsuo Kijima
Stylist:Rui Goto