まずは受け入れる。話はそれからだ
リムの内側に小さなリムが浮いているフローティングデザイン。マッスルドッキングのようなおしゃれなシリーズ名を期待したが、展示会で聞いた答えは「T-cut」。負荷を軽減すべくヒンジ(丁番)に刻んだT字の溝を指した名称であり、特異な見た目よりもディテールへの矜持を推す姿勢に吃驚した。ことファッションとメガネの間には、プロが心血を注ぐべき対象に深い溝があり、この溝を埋める作業に失礼があってはならないと肝に銘じた次第である。出会いは2020年冬。その新作が小ぶりになり甘いカラバリで新登場だ。いつか似合う顔になればいい。
トニーセイム ジャパン TEL:03-5860-9662
WEBエディター
北條貴文
ウェブ担当。185cm・90kg。試着ルポ・リリース記事・インタビュー・企業タイアップ担当のマンガ編集者志望。コム デ ギャルソン(販売員・本社営業職)→WWDジャパン(ミラノ&パリコレ取材記者)→現職。ウィンドウズ派。
Photos: Yoshio Kato
Stylist: Masanori Takahashi
Composition: Ai Hogami
最終更新日:2024.03.25
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