時計はスタイルやパーソナリティを表すアクセサリー
「クラシックなファッションが好きです。フォトグラファーという比較的アクティブな職業ではありますが、独立した頃からジャケットやシャツを着て撮影もしていました。買うなら革ストラップでケースの薄い時計がいいと思い、今から10年ほど前にこの“レ マスト ドゥ カルティエ”を買いました」
「当時ヴィンテージの“タンク”をいろいろ見ましたが、文字盤やケースの大きさにバリエーションがあって、そんな中で、インデックスのないクリーミーな文字盤の“レ マスト ドゥ カルティエ”に出会いひと目惚れしました。機能性よりもファッション性を重視していたので、ロゴだけの極力ミニマルなデザインがよかった。“タンク”以外の時計にはさほど興味がなく、ラグジュアリーだけれども戦車がモチーフになっているという、男心がくすぐられるバッググラウンドにも魅力を感じています。4年ほど前にオーダーメイドでスーツをつくるようになってからは、ほぼ毎日タイドアップしてスーツを着るようになりました。僕好みのクラシックなスタイルに“タンク”は欠かせません」
「“タンク”が本当に万能だと思うのは、Tシャツにジーンズのようなカジュアルなスタイルにもマッチして、着けると品よく見えたり、好感度が上がったりするところ。タートルネックに合わせればアンディ・ウォーホルのようにセクシーにも見えるじゃないですか? クラシックなファッションではJ.F.ケネディがタンキストとして有名ですが、彼は着ける腕の位置にこだわったというエピソードもあります。時計はその人のスタイルや趣味趣向、パーソナリティを表すアクセサリーだと僕は思います」
ファッションや広告分野で活躍。一発撮りのパフォーマンス動画で話題のYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』では映像と写真の監督兼撮影を担当。
Photos:Takahiro Idenoshita
Text:Hisami Kotakemori