「ひとつの場所にとどまらず、循環していく方がいい」
「高校時代から社会問題や環境問題に目を向けてきましたが、近頃は気候変動が緊急の課題だと思っています。この“タンク マスト”はストラップに、動物でも石油でもない、環境に配慮した植物由来のヴィーガン素材を使っているところがすごくいいなって。リンゴの廃棄物をもとにした素材っていうのも面白いですよね。さらに興味をひかれたのがインデックスから蓄電するという独自のソーラー発電機能。CO2の排出量を減らすために、最も手軽で効果的なのは、電力のあり方を変えていくパワーシフトという方法なんです。ちょうど昨年、気候変動について詳しく学ぶ機会があり、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーに対して、よりいっそう期待するようになりました。現在、パワーシフトのアンバサダーとして活動しているのですが、こういう時計が生まれたことが嬉しいです」
「物を所有するのが苦手なんです。身軽でいたいから、なんでもレンタルがちょうどいい。持ちすぎていると気持ちまで、どんどん重くなっていく気がして。身につける物に関してもそう。撮影のときに自分で衣装をリースすることがあるんですが、気に入っても一度着用したら、だいたい満足しちゃう。でもむしろ、あとでそれを誰かが好んで購入してくれたら、ちゃんと役目が巡っている感じがして、うれしいんですよね。物はひとつの場所にとどまらず、循環していく方が好きです。だから自分の手もとに置いておく物は、友人が手がけた思い入れのある物か、私自身がこの先、循環させられる物だけ。“タンク”はシンプルなのが魅力。気品のある佇まいで毎日、当たり前のように着けていられる。人も時代も選ばない。普遍的で王道な時計だからこそ、大切な誰かに受け継がれる価値があると思うし、ずっと愛されていくんじゃないかな」
「スマートウォッチのようにたくさんの機能を搭載した時計を持つ人が多い中、純粋に時刻を知るためだけに着ける時計って、すごく贅沢じゃないですか。“タンク”はクラシックな要素が強い上、着こなしを落ちつかせてくれる要素もある。今日のような遊びのある着こなしにも、距離を保ちながらなじんでくれるのがいいですね」」
2012年より音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」のボーカリストを務め、今年9月をもって脱退。女優やモデル、ナレーターとして多岐にわたり活動するほか、屋久島の豊かな自然を讃えるオオルタイチとのプロジェクト「YAKUSHIMA TREASURE」を始動。
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Photos:Yuya Shimahara
Hair&Make-up:Katsuyoshi Kojima(TRON)
Stylist:Tastuya Shimada
Composition & Text:Kumiko Nozaki