UOMOプリント版の連載『教えて! 東京スニーカー氏』でもおなじみの小澤匡行さんが、数多の中から極私的なおすすめモデルを厳選。
01:adidas Originals|PREDATOR MUNDIAL
メインストリームじゃないほうのサッカーシューズ
「サッカーを愛するNYのアーティストやデザイナーたちがプレイを楽しんでいる様子を収めた、ピーター・サザーランドの『GAME』という写真集が好きです。ムンディアルとかコパといったアディダスのトレーニングシューズをUKっぽく履きこなしているのがすごくカッコいい。サンバが流行っていますが、そうじゃないアディダスでこの写真集の雰囲気にトライしたくなって探していたら、このプレデター ムンディアルが2月に、ライフスタイル向けに発売されると知りました。ベースモデルのプレデターもムンディアルもアディダスを代表するフットボールシューズ。ハイブリッドなこのシューズを、サラッと履いてみたいと思います」(小澤)
アディダスのサッカースパイクの名品、プレデターから着想を得たグラフィカルなスリーストライプスを外側と内側に配し、テラスシューズに近いシルエットに仕上げた新型。キルティングレザーのヴァンプはコパ ムンディアルからサンプリングしている。着こなしに、より“サッカーのムード”を取り入れたい人におすすめ。
02:MERRELL|WINTER MOC ZERO
インサレーション入りのウィンターモックの進化系
「モックシューズの元祖と言われるジャングル モックには、冬バージョンがあります。その名もウィンター モック。アフターウィンタースポーツ用シューズとして、2000年に登場していたそうです。ウィンター モック ゼロは、そのアーカイブを進化させた新型で、そんなストーリーを聞くと気になりますよね。ライニングのフリースとかインサレーションの感じもクラシックなムード。ジャングルモックが流行った2000年前後、ヒップホップカルチャー全開だった僕はあまり縁がなかったので、改めてこのウィンター モック ゼロを、コーデュロイのワイドパンツなどに合わせてみたいです」(小澤)
トグルクロージャーでフィット感が調整できるモックシューズ。保温性抜群のインサレーションであたたかく、アッパー全体にDWR(耐久撥水コーティング)加工を施し、ピッグスエードレザーも撥水仕様だから雨や雪でも臆せずに履ける。冬キャンプはもちろん、レトロアウトドアムードを出したいときやテックな着こなしのハズしにも大活躍。
03:CONVERSE × Scye|JACK PURCELL
パイル仕様のジャックパーセルをモダンにアレンジ
「サイとコンバースの初コラボは、パイルアッパーというところに惹かれました。20代の頃にベルベルジンで買ったパイル素材のジャックパーセルを、昨年泣く泣く処分してしまったところだったんです。1988年にカラフルなパイル地仕様の『ジャックパーセル クラシック』が発売されたと、コンバースのオフィシャルサイトにも書かれています。聞けばサイの宮原(秀晃/パターンカッター)さんも持っていたそうで、それが今回のコラボにつながったようです。自分のエピソードを重ねましたが、パイルの質感は当時のものとは違う気がします。ソールも少し褪せたような白で、今っぽく履けるようにカスタマイズされているところもいいんですよね」(小澤)
英国クラシックをベースにしたモダンなリアルクローズが持ち味のサイ。初となるコンバースとのコラボでは、トウの“スマイル”ラインがアイコンのジャックパーセルをセレクト。少し起毛感のあるパイル地、ゴールドのヒールラベルなど、大人っぽいデザインが魅力だ。
マスターピースショールーム TEL:03-6407-0117
丸紅フットウェア TEL:03-3665-1789
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda