UOMOプリント版の連載『教えて! 東京スニーカー氏』でもおなじみの小澤匡行さんが、数多の中から極私的なおすすめモデルを厳選。
01:Mizuno for Graphpaper|MIZUNO WAVE PROPHECY β2 “Graphpaper”
90年代アウトドアを投影したハイテクスニーカー
「ミズノとグラフペーパーの定例コラボの新作です。グラフペーパーが今シーズンのテーマとして掲げている、90年代から2000年代のアウトドアムードを、ライフスタイルモデルのウェーブ プロフェシー ベータ ツーにうまく落とし込んでいます。個人的には有機的だったりエキゾチックなムードを感じていて、そこがまた新鮮でもあり。グラフペーパーの服はシンプルですが、足元をミニマルなシューズでまとめるのではなく、こういうスニーカーでアクセントを添えるコレクションのバランスはすごくいいですよね」(小澤)
ミズノ×グラフペーパーコラボの第4弾は、ミズノのハイテクスニーカーとしておなじみの“ウェーブ プロフェシー”シリーズからピックアップ。最新モデルをベースに、上質なピッグスキンヌバックとテクニカル素材を融合したアッパーは、「ランバード」ロゴをなくしてアノニマスな一足に。
02:adidas Originals|RIVALRY 86 LOW
80年代の名品バッシュは細身のラストが決め手
「アディダスの名品バッシュ、ライバルリーの1986年製のオリジナルデザインをベースにしたシリーズです。昨年から買った4足の中でも、この木型がいちばん細いですね。素材の使い方も含めて、レトロな80年代の細身バッシュをいい感じに再現しています。サンバのようなフォルムが好きな人も、トライしやすいのではないでしょうか? 僕は80年代のヒップホップカルチャーが一番好きなゾーンなので、この時代のアディダスのバッシュには弱いんです。ただこの配色を履きこなす自信はなかったんですが、最近、茶色のツイードのセットアップを買ったので、それに合わせたら素敵かも? と思いました」(小澤)
ピンストライプを添えた配色スリーストライプスがアイコニックなライバルリーは、1986年にバスケットボールシューズとして誕生。人気NBA選手のシグニチャーモデルとして登場し、コートからストリートへと進出した。クラウドホワイトのアッパーにカレッジ感のあるバーガンディ×イエローの配色が今また気分。
03:PUMA|SUEDE VTG THE NEVERWORN Ⅱ
現代に向けて生まれ変わったヴィンテージ
「これはドイツのアーカイブを忠実に再現した “NEVERWORN(ネヴァーウォーン)”というコレクションの新作です。目が付いているプーマキャットの織りネーム、スエード素材の毛羽立ちとか変色したようなソールの質感、糊付けの跡…。目付きで尻尾も細いプーマキャットのタグは70年代後半のものかな? マニアしか面白がらないような緻密なことを、これだけ実直にやっているって貴重ですよね。もちろん、ほかのブランドもアーカイブをリスペクトした情熱的なコレクションを展開していますが、その中でもプーマには独自のカルチャーがあって面白いです」(小澤)
2021年12月に初登場して話題を呼んだNEVERWORNシリーズの第2弾。その名の通り「一度も履かれなかった」デッドストックを、可能な限りオリジナルに近い形で再現し、環境に配慮したLWG (Leather Working Group)認証の革を使うなど、現代のスペックで完成させた。レトロムードを添えたいとき心強い。
グラフペーパー 東京 TEL:03-6381-6171
プーマ お客様サービス TEL:0120-125-150
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda