2023.03.03
最終更新日:2024.03.08

Y2Kなアディダス「キャンパス」、プロケッズの日本製復刻モデルも【東京スニーカー氏が選ぶ、買うべき大人スニーカー3選】

今やオンオフ問わず、おしゃれな大人のワードローブに欠かせないスニーカー。UOMO本誌『東京スニーカー氏』の連載でもおなじみの小澤匡行さんが、毎日発売される数多の中から今大人が選ぶべきモデルを厳選。今回は裏原宿にまつわるアディダスとプロケッズの2モデルを、当時のエピソードとともに紹介。またサッカースパイクを彷彿とさせるクレージュのモードなミュールスニーカーもレコメンド。

Y2Kなアディダス「キャンパス」、プロケの画像_1

01:adidas Originals |CAMPUS SUPREME SOLE

アディダス オリジナルス_キャンパスシュプリームソール_アッパー
アディダス オリジナルス_キャンパスシュプリームソール_パフォーマンスロゴ
スニーカー¥14,300/アディダス オリジナルス(アトモス)

パフォーマンスロゴのファットなキャンパスに注目

「キャンパスシュプリームソールは、1999年にバスケットのパフォーマンスシューズとして登場しました。だからトレフォイルではなくパフォーマンスロゴがあしらわれています。藤原ヒロシさんのメンズノンノの連載『ア・リトル・ノーレッジ』(2001年6月号)に登場したり、ヨッピーさん(江川芳文)も履いていたりして、裏原宿界隈ですごい人気を博したそうです。当時僕はアメリカにいたので、裏原宿とは違う文脈でコーディネートを考えていました。だから今でも、こういうY2Kを象徴するファットなアディダスには、スポーティなセットアップを合わせたくなる。それで大人がどこまでカッコよく履きこなせるか? トライしたいと思います」(小澤)


90年代初頭にスケートシーンでブレイクしていたキャンパスに、ハイスペックなシュプリームソールを搭載。パフォーマンスシューズとして再構築し、バスケットボールプレイヤー向けに発売されたキャンパスシュプリームソール。1999年に発売され、日本では2000年代に裏原宿で人気を博した。24年ぶりの復刻では、当時のムードを再現すべくキャンペーンに窪塚洋介を起用。合わせてチェックしてほしい。


02:Courreges |LEATHER CLUB 02 MULES SNEAKERS

クレージュ_サッカーシューズ_ミュール
クレージュ_ミュール_ガムソール
スニーカー¥79,640/クレージュ(エドストローム オフィス)

サッカーシューズをモード感のあるミュールに

「クレージュは以前にも紹介しましたが、スニーカーをファッションとして切り取ることに長けたブランドです。このミュールも然り。黒アッパーにガムソールのフットボールシューズで、ミュールという斬新さ。ミュールスニーカーは今年のトレンドでもあり、これはかなりセンスがいい。2000年代にジルサンダーがプーマとコラボしたのもサッカーシューズでした。個人的にも最近、プーマのキングやパラメヒコなんかを買い集めているので、このデザインが刺さったんでしょうね。本家もやればいいのに…と、密かに思っています」(小澤)


コレクションではオールブラックのモードなスタイルやフレアジーンズなどのコーディネートで提案された2023年の新作。サッカーシューズを彷彿とさせるアッパーに、コンビネーションのソールで軽快なミュールに。モードにもカジュアルにも合わせられる振り幅の広いシューズとして、ヘビロテすること間違いなし。


03:PRO-Keds|ROYAL PLUS SUEDE

プロケッズ_ラスト・コロンビア_日本製で復刻
プロケッズ_ラスト・コロンビア_ヴィブラム社製エコステップ
スニーカー¥38,500/プロケッズ(アトモス)

「ラスト・コロンビア」を日本製で忠実に復刻

「このスニーカーを見ると『裏原宿トレンドの創造主』という見出しとともに、日経新聞に掲載された藤原ヒロシさんを思い出します。1996年末のことでしたが、それまでコロンビアで製造していたプロケッズを、中国でつくることになった。それで最後のコロンビア製をヒロシさんが『ラスト・コロンビア』と名付けたら、それまで年に数百足しか売れなかったプロケッズが、そのネーミングひとつで3か月に2万足売れるという経済効果があったという記事でした。その『ラスト・コロンビア』と呼ばれたロイヤルプラススエードを日本製で忠実に復刻したのが今作です。かなりの大人価格ですが、オレが買わずして誰が買うという気持ちで買いました」(小澤)


80~90年代のロイヤルプラススエードのフォルム、ディテール、カラーを再現しつつ、 現代の技術や機能を投入し、国内生産のレザーなどベストな素材を使用してアップグレード。アウトソールにはプロケッズアーカイブのソールパターンをヴィブラム社製「エコステップ」で再構築するなど、マニアにも響く1足に。大人が履くのにふさわしいスニーカーだ。


小澤匡行プロフィール画像
小澤匡行
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。スニーカー好きが高じて『東京スニーカー史』(立東舎)、『1995年のエア マックス』(中公新書ラクレ)を上梓。靴のサイズは28.5㎝。


アトモス https://www.atmos-tokyo.com/
エドストローム オフィス TEL:03-6427-5901

Photos:Yuichi Sugita
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda

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