今やオンオフ問わず、おしゃれな大人のワードローブに欠かせないスニーカー。本誌『東京スニーカー氏』の連載でもおなじみの小澤匡行さんが、毎日発売される数多の中から今大人が選ぶべきモデルを厳選。Y2Kな雰囲気のアディダスのプロモデル、アグとソフネットのモノトーンコラボにプーマのクラシックなスニーカーの復刻と、いずれも秋の着こなしにアクセントを添えてくれる。
01:adidas|Pro Model 2G Low
旬のY2Kテイストをスーパースターのルックスで
「プロモデルはアディダスを代表するスニーカーのひとつ、スーパースターよりも歴史あるバスケットボールシューズです。過去には復刻モデルも登場していますがこのプロモデル 2G ローは、新しいテクノロジーBounceミッドソールを搭載したアレンジバーション。シボ革風のアッパーにエナメルのスリーストライプスという2000年代初期のムードが、注目のY2Kな印象です。王道モデルを新しいデザインでつくっても、どこか親しみのある表情に仕上げるのがアディダスは得意。スマートなダッドシューズという感覚でUOMO的なスタイルに取り入れるのもありだと思います」(小澤)
オールドスクールを代表するプロモデルに、モダンな機能を搭載。リアルなシボ感を表現した合皮アッパーにラバートゥのシェルがアイコニック。白×黒の2トーンにエナメルの素材感が旬のアクセントを添える。軽快な履き心地も特筆。
02:SOPHNET.|UGG CA805 V2 SOPHNET.
スポーツ以上ラグジュアリー未満なバランスのよさ
「シュッと見えてずっしりとしたバランスもよくて、テクノロジーもしっかりついている。スポーツメーカーの発想にはないデザインがアグのよさだと思います。ラグジュアリーブランドのスニーカーのオルタナ的存在ですよね。ソフがいい配色で別注したこのCA805は、さらにいい雰囲気。履くと自信が持てるスニーカーではないでしょうか。ソールは厚いけれど、履き口が薄いフォルムも個人的に高評価」(小澤)
CA805は軽量性と反発性を備えたアグの人気スニーカー。ソフネットコラボでは、モノトーンを基調に、都会的なルックスにアレンジ。レザーとメッシュなど素材のミックス感もラジュグアリー。ブラックとホワイト、2色のシューレースが付属する。
03:PUMA|WEEKEND OG
革靴感覚で履けるラインのないスエードスニーカー
「70年代にスポーツメーカーは、『休日にスニーカーを履こう!』というプロモーションをしていました。革靴がスタンダードな時代でしたから、日常的に革靴を履くビジネスマンが週末に違和感なく履けるようにと、茶色のスニーカーが数多くつくられました。プーマのウィークエンドもまさにそれ。ブラウンスエードにブラウンソールというのもさることながら、アイコンのプーマラインをなくしているあたり、だいぶ革靴っぽいですよね。ライニングもベージュのレザーにするなど、僕の中では革靴の立ち位置に近い一足です」(小澤)
1970年代にプーマが手がけた「Freizeitschuhe(フライツァイトシューエ/ドイツ語でレジャーシューズの意味)」カテゴリーを象徴するシューズ。履き心地のいいラバーカップソールのトレーニングシューズをベースに開発された。ミニマルなルックスとクラス感のある天然皮革アッパーで、大人のスニーカーに。
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda