クリーンな大人の定番スニーカーとしてファンの多いニューバランス。その愛好家たちを数珠つなぎしていく連載の第8回は、ニューバランスの別注をいろいろと手がけてきたビームス メンズカジュアル 統括ディレクターを務める中田慎介さん。
大人のニューバランス ファンクラブ 会員番号08|中田慎介さん(ビームス メンズカジュアル 統括ディレクター)
・はじめて買ったNB 1997〜98年頃にM576 ・所有数 約10足 ・一番好きなモデル M1300JP
初めてニューバランスを履いたのは大学1年生くらいだったでしょうか? コードバンカラーのM576。入り口は裏原宿カリスマのあの方です。ハイゲージのメリノセーターとヴィンテージのリーバイス505、シンプルの極みに足もとM576。当時、古着で全身固めていた自分に衝撃が走りました。ニットのグレー、デニムのインディゴにニューバランスのブラウン。そのコントラストにやられた記憶がよみがえります。
Foot Locker(フットロッカー)別注、JD Sports(JDスポーツ)別注など海外の限定モデルが流通しはじめていましたが、それらを横目に見ながらも、どうにかこうにかコードバンカラーのM576を購入。シワが付かないように、大事に履いていたのを覚えています。実はビームス プラスで僕が初めて別注を手がけたスニーカーが、ニューバランスでした。クラシックなアッパーにハイテクソールがドッキングした990EXというモデル。別注で1300カラーをまとわせた1stサンプルを見たときは、ブチ上がりました。
いちばん好きなモデルと訊かれると、やはりM1300JPが思い浮かびます。5年に一度発売されるこのモデルは、素材の切り替えのカッティングの素晴らしさ、バックスタイルも美しすぎて、いつも惚れ惚れします。高額のスニーカーとしても有名ですが、値段相応の価値があります。誰にとっても、M1300JPほどニューバランスを象徴するカラーリングは無いのではないかと思います。
きょうはニューバランスM920をベースにコーディネートを考えました。ビームスのチェックシャツ、ダイワピア39のスウェット、ビームス プラスのチノパンとごく普通のアメカジにカラーリングとオーバーサイズで遊びを入れて自分らしくまとめています。
▼中田さんが次にバトンを渡したのは、ビームス出身で現在はLOOPSディレクターの桑原健太郎さん。「住まいはふたりとも鎌倉。公私ともに仲良くしていて、今はアートとファッションをつなぐ仕事をしている桑原さん。物を手放せない僕と正反対の“断捨離王”が紹介するNBにとても興味があります!」(中田さん)。
第9回、桑原さん編もお楽しみに!