JIL SANDER Orb
ソールまでグレーで包み込んだワントーンは珍しい。重厚なソールがグレーで統一した着こなしをさらに盛り上げる。
ドライタッチなグレーセットアップに、ニットをアクセサリー代わりにプラス。パンツの裾スリットがスニーカーを見せつつ、シルエットに変化を生む。
ジル サンダーのグレーを味方につける
トップスとボトムを同色で揃えると、足元は自然と品よく見える。とはいえブラックやネイビー、ブラウン、つまり濃色だと服に目がいき、シューズの脇役感が強くなってしまうように感じている。その点、グレーやベージュ、つまり薄色だと同列というか、お互いを引き立て合う関係が築ける気がするのだ。
自分なりに暗黙のルールがあって、シューズの色は服と同じか、薄くしたくなる(ただし黒は例外)。ベージュやグレーの服より薄い色のスニーカーは限られるから、探すのも大変。ファッションブランドが考えるスニーカーに淡い色が多いのは、そういう相性を感覚的にとらえているのだろう。
ジル サンダーのスニーカーは、ソールまで同色の「トリプルグレー」が珍しかった。しかも同じグレーで共地のシャツとスラックスがあり、これらをストイックに合わせたい。芸がないように見えるけど、服とスニーカーの濃淡の関係は難しいのだ。