adidas Originals|RADLANDER EQT
現代には見られない大胆な甲のカバーとゴツゴツのトレッキングソールが特徴。オリジナル以来、初の復刻となる。モデル名は「ラッドランダー EQT」に改名された。
柔らかなキャンバス地のカバーオール。襟はレザーの切り替えで、風合いがありつつもリッチに仕上げている。より品よくまとまるように、インナーはシックなタートルネックニットで。ソールの存在感が強いから、ほかはなるべくミニマルにまとめたい。でも、’90s感は強めがいい。
待望の復刻モデルは、“あの頃〟の思い出に沿って履く
大学生だった’98年とか’99年の頃は、ハイテクブームの主役がランニングやバスケからアウトドアに流れていた頃で、アディダスの「EQT(エキップメント)」シリーズが流行っていた。その中でも「バッドランダー」は雑誌でよく見る高嶺の花だった。「エア マックス95」もそうだが、こういった甲殻類みたいなデザインを好む日本人特有の傾向を、海外は不思議に思っている。ただ、日本からの熱心なリクエストのかいあって、四半世紀ぶりに復刻されることになった。スニーカー業界からすれば、なかなかのビッグニュースである。
当時の憧れのスタイルは、好きなDJが着こなしていたワークブランドのカバーオール&ペインターだった。色はベージュで、肉厚のキャンバス地。それを思い出すようなセットアップを今季のオーラリーで見つけた。生地も柔らかく、シルエットもゆったりして上品。あの頃のバッドランダーは僕にとって圏外だったけど、’90sの思い出の点と点を今になってつなげてみると、意外といいじゃないか、と再発見がある。「待望の復刻」は今のトレンドに合わせるより、“あの頃”からどう進化させるかを考えたほうがいい。