2018.06.25
最終更新日:2024.03.07

【教えて! 東京スニーカー氏 #20】デスクの下に保管できる社内スニーカーが欲しいです。

エディター・小澤匡行がスニーカーにまつわるギモンに答える月いち連載【教えて! 東京スニーカー氏】。第20回はウーフォスのリカバリーサンダルについて。

【教えて! 東京スニーカー氏 #20】デの画像_1
【教えて! 東京スニーカー氏 #20】デの画像_2
この連載を担当しているUOMO編集部の中野くんから「通勤スニーカーがあるくらいですから、会社内で履くスニーカーもあっていいんじゃないか?」という提案をされました。なるほど、家からスニーカーで意識高めに歩いているのに、デスクワークしているときは革靴って、なんだか本末転倒な気もしてきました。もちろん、打ち合わせや会議の際はそれ相応の足元であるべきですが、デスクの下に、まるで洞穴の中に隠れる動物のようにサンダルが置いてある人、多いんじゃないでしょうか。


ちなみにUOMO編集部それぞれのデスクをのぞいてみると、ほぼ全員なにかしらのサブ靴が、まるで薄暗い場所を好むだんご虫のように置いてあります。この禁断のスペースにファッションと快適をもたらし、かつ社内をうろついてもとがめられない控えめなデザイン性のある、通勤後の社内スニーカー(サンダル)を探しました。



昨年あたりからリカバリーサンダルが注目のキーワードになっています。これは足裏にたまった疲労を軽減し、膝や腰や背中への負担を和らげてくれる、スポーツのアフター靴のこと。アスリートや登山家などが履くようになってから、ファッション業界の間でも街履きに、事務所履きにと人気です。その火つけ役はホカオネオネのそれですが、なにしろストラップ式のサンダル。会社で履くならロゴも控えめで、爪先のソックスが見えないクロッグ型がベター。そこで見つけたのが、今年から日本に本格上陸したウーフォスです。

【教えて! 東京スニーカー氏 #20】デの画像_3

ラインナップはトングやストラップ型がメインで、クロッグ型はこの「OOcloog」のみ。サボみたいなボリューム感も人懐っこくていい。アッパーの内側に通気口があるので、靴を履き替えた直後でもムレにくい。サンダル¥6,800/ウーフォス(アルコインターナショナル)



2011年にアメリカ・マサチューセッツ州で誕生した(これだけで頭がよさそうなので会社向き)リカバリーシューズ専門のブランド。デザイナーは1980年代に日本でも一世を風靡したリーボックの、フィットネスシューズをデザインした華麗なる経歴をもつポール・ブラウン。快適な履き心地とは何かを世界中に定義づけたデザイナーです。



このサンダルの着用感を言葉で表現するなら、まさに“フワフワ”。一般的なEVAクッション材を使ったミッドソールに比べて、衝撃の反発を37%も抑えてくれるとか。ちなみにソール上にゴルフボールを落としても跳ね返らないという計測データも出ています。つまり、一歩進むたびに、疲労の負担は3分の1減になるってこと。



土踏まずが盛り上がっていて、フィット感も申し分なし。なによりオールブラックの見た目はスーツやジャケパンでもいけるんじゃないでしょうか。そしてこの独自素材によるクッション材は、高密度で生成される構造により防臭効果もあり、夏の着用もイケます。それでも匂いがこもったら、洗濯機で洗えるので、衛生面の心配もありません。



スニーカーで出勤し、会社に着いたらウーフォスで足の疲労を軽減すれば、営業の移動もきっと楽になるし、仕事の帰路もたくさん歩く気になるはず。健康にダイエットに、そしてデスクのおしゃれに、まずは上司にレコメンドしてみてはどうでしょう。上に気に入られれば、会社でも履きやすくなると思います。社内で世渡り上手になれば、心労だって37%くらいは軽減できるかもしれません。

小澤匡行プロフィール画像
小澤匡行
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。スニーカー好きが高じて『東京スニーカー史』(立東舎)を上梓。靴のサイズは28.5㎝。

アルコインターナショナル TEL: 06-6538-3917

Illustration:Yoshifumi Takeda
Photos:Yuichi Sugita
Text:Masayuki Ozawa
(2018年8月号掲載)

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