UOMOプリント版の連載『教えて! 東京スニーカー氏』でもおなじみの小澤匡行さんが、数多の中から極私的なおすすめモデルを厳選。
01:MERRELL|MOC SPEED STREAK EVO × NICOLE MCLAUGHLIN
どこか懐かしさを感じるハイテク調モック
「ドーバー ストリート マーケット ギンザで先行発売されていたのを見て、気になったニコル・マクラフリンのコラボモデル。海外の有名セレクトショップでも『モアブ』シリーズなどが積極的にピックアップされ、メレルのブランドバリューが年々上がっていると感じています。この新作モックはジャングルモックをベースにしたハイテク調のデザイン。懐かしさもありながら今っぽさをミックスした、なんともいえない雰囲気があります。僕が思うメレルのよさはテクノロジーを備えた重量感。足元に重たさが欲しいときに、このグレー系アッパーにブラックのソールの配色は、ちょうどいいんですよね」(小澤)
モック スピード ストリーク エボ 1TRLは、コロラドを拠点に活動するデザイナー、ニコル・マクラフリンとのコラボシューズ。ニコルは人気アウトドアブランドのアンバサダーなども務める、今をときめく人物。モックとアップサイクルの女王の異名を持ち、このプレミアムコレクション「MERRELL 1TRL」のモックもスエードとリサイクル素材のミックスでつくられている。
02:ALTRA|OLYMPUS 5 HIKE MID GTX
履いてみたいと思わせる独特のシェイプ
「この連載に登場するのは初ですが、リアルに履いてファッションにも取り入れてみたいと思っていたアルトラ。高低差のないドロップゼロを早くから打ち出してベアフットブームを牽引し、本気のトレイルランナーに高く評価されています。侵してはいけない領域かと思っていましたが、近年、ファッションにも応用しやすい配色が増えました。ブランドを代表するオリンパス・シリーズから登場したハイクシューズもそのひとつ。つま先部分にボリュームのある独自シェイプで足指が広がるスペースを確保してくれるので圧迫感がなく、Vibram®メガグリップのアウトソールの地面をつかむ感じも最高です」(小澤)
安定感とクッション性に定評のあるオリンパス・シリーズ。オリンパス 5 ハイク MID GTXは、トレイルランイングシューズのオリンパス 5をベースにしたハイクシューズ。つま先部分にゆとりのあるアルトラ独自のFootShape™ Fitはもちろん、ミッドカットのデザインが足首のサポートを強化してくれる。軽量で全天候型のGORE-TEX仕様だから、ハイク初心者にもおすすめ。
03:NIKE SPORTSWEAR|NIKE ZOOM VOMERO 5 EWT
アートっぽさも感じる今なお新鮮なデザイン
「Y2Kの流れで復刻されているモデルの中でも、当時リアルに履いていたナイキのボメロ。当時、本気系のランニングシューズに『バウワーマンシリーズ』というのがあって、Pー6000やメイフライなどはそのカテゴリーから発売されていました。僕はそういうものをストリートファッションとミックスして、楽しんでいたんです。ボメロ 5はア・コールド・ウォールのサミュエル・ロスとのコラボをよく履いていて、海外でもよくスナップされた思い出が。ボメロがユニークなのは前足・中足・後足と3つに分解されているような、どこかアートっぽいデザイン。履くと本当に快適なので、いろいろな視点で売れている理由がよくわかります」(小澤)
2010年にランニングシューズとして発売されたナイキ ズーム ボメロ 5。弾むような反発力のズーム エアのクッショニング、サイドのプラスチック製ケージによるサポートが視覚的にもインパクトを与える。複雑でありながら、スタイリングしやすいと2023年のヒットスニーカーに。インソールにはビル・バウワーマンのプリントも。オリーブグリーンは来年発売の新色。
ロータス TEL:050-3797-1943
NIKE カスタマーサービス TEL:0120-6453-77
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda