UOMOプリント版の連載『教えて! 東京スニーカー氏』でもおなじみの小澤匡行さんが、数多の中から極私的なおすすめモデルを厳選。
01:New Balance|CM996 BK2
アナログのよさが残るNBの永久定番「996」
「996が35周年を迎え、記念イベントで登壇する機会もいただき、履いたり眺めたりする機会が増えています。進化目覚ましいニューバランスの中にあって、996はトレンドのフォルムではありませんが、アナログのいい部分がしっかり残っていて、なぜか古くさく見えない。中でも黒の996は僕の中では革靴に近い感覚。スニーカーに飽きてくると不意に履きたくなります。ほかのブランドの場合はハイテクとローテクなスニーカーでコーディネートが自然と変わります。NBはそんなこともなく、足元だけスイッチできるのもいいところです」(小澤)
1988年に99Xシリーズの第3弾として登場して以来、ニューバランスを代表するスタンダードモデルとしてロングセラーを誇る「996」。「CM996」はオリジナルのシルエットを再現したライフスタイルモデルとして、2019年に発売された。35周年となる今季はグレーや黒などベーシックな定番カラーを“ESSENTIAL PACK”としてフィーチャーしている。
02:On|Cloudeclipse
最厚ミッドソールを搭載したハイテクモデル
「ランニングでクラウドモンスターを履いている僕に、『もっとスゴいモデルが出ますよ』とオンの方が教えてくれたのが、このクラウドエクリプス。実物を手にして納得しました。オン史上最大級の厚底ですが片足285gと、とにかくすごく軽い。僕はパフォーマンスシューズをファッションとして履くこともあります。その場合、ランニングで履いて気持ちがいいと思うことが条件。ランニングで気に入ったから普段も履くというスタンスです。このクラウドエクリプスも然り。ファッションとしてどうやって履こうかと考えるのは、楽しい時間でもあります」(小澤)
11月2日に発売されたクラウドエクリプスは、オンのシューズの中で最も厚いミッドソールを搭載したシューズ。二層構造の「CloudTec Phase®(クラウドテック フェーズ)」が着地の衝撃を吸収。なめらかなライド感でランニングからリカバリーまでパフォーマンスシューズとしてはもちろん、テック感を盛りたいときなどファッションでも活躍。
03:adidas Originals|HAND 2
スケートシューズの雰囲気をまとうハンド2
「ハンド2はアディダスのハンドボールシューズとして誕生したスニーカーです。クラシックなハンドボール スペツィアルの復刻は僕も何足か買っていたので、見慣れないモデルが出てきたなと。このハンド2はスペイン製のアーカイブを忠実に復刻しているとか。あまりレトロな感じがしないのはどうしてだろう? と考えて見てみたら、サイドのスリーストライプスが配色になっていたり、アンクルパッドが厚かったり、ガムシューズのつま先のフォルムも含めてどこかスケートシューズっぽい。クラシック好きよりはストリート好きに響きそうで、特にUKっぽいスタイルに合わせたらハマると思います」(小澤)
スペインでつくられていたHANDBALL Ⅱのリイシュー。スエードアッパーにホワイトとマットゴールドのスリーストライプスがアクセント。カレッジグリーンにガムラバーアウトソールの組み合わせがレトロなムードを演出しつつ、シュータンにはボックスロゴをあしらうなど、ファッション感度の高い一足に。秋冬コーデに華やかさを添えるスニーカーとしても注目。
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda