UOMOプリント版の連載『教えて! 東京スニーカー氏』でもおなじみの小澤匡行さんが、数多の中から極私的なおすすめモデルを厳選。今回はホカ、ナイキ、ピージーのスリッポンモデルにフォーカス。
01:HOKA|RESTORE TC
ラクに履けてラクに歩けるリストアシューズ
「リカバリー系シューズって黒ばかりでしたが、8月に発売されたホカの『リストア TC』はベージュ系(写真)やグリーン系などをラインナップしているのが新鮮でした。このスニーカーが “最小限の素材で、最高の履き心地を” と謳うように、そこを追求するのがリカバリー系シューズの一番いいところだと思います。ボリュームを添える装飾がいろいろあってこそホカというイメージがありますが、このぐらいシンプルなホカもいいですね」(小澤)
循環型社会をコンセプトに設計されたスリッポン。サステナブルな素材を採用し、アッパー、インソール、アウトソールとシンプルな構造でつくられる。伸縮性のあるエンジニアドジャカードメッシュアッパー、踵からつま先への推進力をスムーズにするHubble®ヒール形状、一体型ヒールプルタブが、 “ラクに履く。ラクに歩く。”を叶える。
02:NIKE|AIR KUKINI
TPUケージのデザインが今なお新鮮
「2000年に発売されたエア クキニの復刻モデルです。当時は自分のファッション観と違っていたこともあり、履いていませんでした。今、この年齢になってクキニのよさを実感しています。モードなエッセンスがちゃんとあって、きれいめなスラックスにもOKだし、ナイロンのセットアップでスポーティに合わせるのもいい。個性的なデザインに見えるけれど、実はすごく万能な靴だなと。アッパーのTPUケージは、ホールド感を高める機能から生まれた当時ならではデザイン。オールブラックが出たので、足元のアクセントにぜひ取り入れたいなと思います」(小澤)
伸縮性のあるネオプレンのようなアッパーが足を包み込み、ケージ付きのサポートシステムがフィット感を高める。Y2Kムードを携えるエア クキニを、当時のビジブルエアユニットで復刻。ミニマルなブラックのワントーンは見つけたら絶対買いの人気カラーだ。
03:PG|GARDEN DUSK
編み込みアッパーが涼し気な2WAYシューズ
「ピージーのスニーカーは、いつも知る人ぞ知る的なモデルがサンプリングされています。このスニーカーも甲の編み込みの感じから2000年前後の、僕も持っていたモデルに着想しているのだと思いました。肉厚なソールで履きやすくアップデートし、今のデザインコードでモダンなプロダクトにしているところがまた魅力的。若い世代には、より新鮮に見えるデザインではないかと。過去のスポーツシューズのいい部分を切り取って、今のエッセンスやトレンドをプラスする、それがいいリバイバル感をつくっている気がします」(小澤)
ピージーは、東京・富ヶ谷のスニーカーセレクトショップ、プレイグラウンドのオリジナルレーベル。秋冬に好評だったスリッポンを春夏素材で展開。甲は通気性のいい素材で涼し気なルックス。ヒールにはネオプレン素材を配し、踏みつけてミュールとして履くこともできる2WAY仕様に。
デッカーズジャパン TEL:0120-710-844
プレイグラウンド TEL:03-5738-1872
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda