今やオンオフ問わず、おしゃれな大人のワードローブに欠かせないスニーカー。本誌『東京スニーカー氏』の連載でもおなじみの小澤匡行さんが、毎日発売される数多の中から今大人が選ぶべきモデルを厳選。今回はホカのゴアテックスモデルの新作、コンバースの名品の復刻に加え、クレージュのベージュスニーカーをピックアップ。締めるか抜け感か? 狙う着こなしに合わせて選びたい。
01:HOKA|ANACAPA LOW GTX
ゴアテックスならトレッキングシューズが今は気分
「ゴアテックススニーカーが登場した頃は、デザインはローテクで防水といった意外性のあるモデルがよかったりしましたが、今はゴアテックスらしいトレッキング系のモデルが履きたいと思うようになりました。ホカの新作はちょっとメカニックなデザインもツボ。切り替えのパターン、丸紐使い、ヴィブラムメガグリップアウトソールなど、トレックな雰囲気満点ながら、洗練されて見えるオールブラック。デザイン性の高さにはいつも感心します」(小澤)
2022年春夏の新作として登場。レザーワーキンググループ(LWG/環境に配慮した適切な革製品を推進)に認定された軽量なヌバックレザー、リサイクルポリエステルを使用したメッシュや大豆オイル由来原料を使用したソックライナーなど、サステナブルな防水ハイクシューズとしても話題に。
02:Courrèges|CASUAL SNEAKERS
今のスニーカーのムードを取り入れているのが秀逸
「今シーズンデビューした、メンズコレクションが話題のクレージュ。レトロランシューにはこういうベージュワントーンはないので手に取ってみたら、思いのほかしっかりつくられていました。僕の解釈としてはナイロン素材のミリタリートレーナー。スエードの羽根裏の処理や、ヒールカップのつくりもきちんとしているし、ハの字型のソールや素材のコンビネーションなど、スニーカーのトレンドを取り入れている点も素晴らしい。ファッションとしてスニーカーを履きたい人におすすめです」(小澤)
アーティスティック・ディレクター、ニコラ・デ・フェリーチェによって、60年代を象徴するクレージュがモダンに生まれ変わり、この春はメンズのスニーカーが登場。プレミアムスウエードとナイロンのコンビアッパーに、クッション性の高いラバーソールでタイムレスな一足に。ポルトガル製。
03:CONVERSE|ONE STAR J VTG
品のよさを感じるメイド・イン・ジャパン復刻
「僕が好きなコンバースはタイムライン、アディクト、メイド・イン・ジャパンの3つのシリーズ。中でも2014年にスタートしたタイムラインは、マニアックなモデルをピックアップすることでもスニーカーファンに注目されています。ワンスターの黒スエードが登場するのは意外ですが初だそうで、上から見た履き口のカーブライン、スエードのレザーの質感など理想的。タイムラインのモデルには日本のコンバースが本気でつくっている、ヴィンテージを超えた凄みをいつも感じています」(小澤)
1974年に登場して2年間しか製造されなかった幻のモデル、ワンスター。当時のラストを基にした細身のシルエット、星の大きさなど、オリジナルのディテールを忠実に再現しつつアッパーには肌ざわりのいい国産スエードを採用するなど、タイムラインならではのアレンジを加えた。日本製ならではの職人の技術でアップデート。
コンバースインフォメーションセンター TEL:0120-819-217
デッカーズジャパン TEL:0120-710-844
Stylist:Masayuki Ozawa
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Illustration:Yoshifumi Takeda