pg|OLIVER
90年代の仏トレッキングシューズに着想した注目作
「富ヶ谷のスニーカーショップ、プレイグラウンドはご近所ということもあって、週末に出かけて行って草賀(雄介/pgのデザイナー)さんとも話をしたりしています。行って感じるのはとにかく海外の人がよく来るなということ。先日もパリからの客人を案内すると、とても喜ばれました。pgはメジャーなスポーツブランドにはない、新鮮さと引き出しの面白さがあります。
スニーカーコレクターとしても有名な草賀さんは、とにかくマニアックで、しかもかなり天邪鬼な性格。その天邪鬼という視点は大手メーカーも近年、注目している部分です。このモデルは90年代に渋谷・原宿界隈のセレクトショップで売られていたフランスのトレッキングシューズがモチーフ。ビブラムソールでアッパーもレザーだから、ほぼほぼブーツのように見えますが、pgらしくFREELOCKシステムを付けてアレンジしています。ディスクを回してフィットするときにもたつきがちなシュータン部分も、ネオプレーンのインナーソックを採用することで違和感を解消。シューズメイクに精通している草賀さんらしいアイデアです。
草賀さんが『90年代に赤いスエードのトレッキングシューズにリーバイス501の66を履いて、オルテガのベストを着ていた原宿プロペラのショップのスタッフがカッコよかったことをふと思い出して、pgなりに現代的につくってみた』と話していたように、テック系のパンツではなくリーバイスのジーンズに合わせたりするのもよさそうです。重厚感もあって、冬にいいのではないでしょうか」(小澤)
90年代にコアな層に人気を集めた、フランスのトレッキングシューズをイメージした「オリバー」。現代的なpgのフィルターを通してデイリーユースしやすいトレッキングシューズに昇華した。買いやすい価格もあって完売続きだったブラックのカウ・スエードアッパータイプが、12月に再入荷。この機会を逃さずに。
プレイグラウンド
TEL:03-5738-1872
「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。