季節を問わず足元を引き締めてくれる黒スニーカーは、大人の必需品。UOMO本誌連載でもおなじみの「東京スニーカー氏」こと小澤匡行氏が注目する4足を選べば、優れた機能性とデザイン性で、周りと大きく差をつけられる。
01:KEEN|WK400
転がるように楽しく歩ける新テクノロジーを採用
「世の中の多くの人が描く“キーン=フェスのサンダル”というイメージが、僕の中ではだいぶ薄まって、今はWK400(ダブルケーフォーハンドレッド)のようなテック感のあるシューズに注目しています。WK400は歩くことを科学的に掘り下げた、KEEN.CURVE™(キーン・カーブ)テクノロジーを採用したウォーキングシューズ。転がるように楽しく歩けるのが魅力です。キーンの動画では、歩くことでストレスが減り、よりクリエイティブになれるとアピールしていたのが印象的でした。心と仕事にいいこのシューズありきで、コーディネートを考えるのもありなのではないでしょうか」(小澤)
キーンを代表する「ユニーク」を発明したローリー・ファースト Jrが、物理学と環境科学の博士号をもつ友人チーロ・フスコとKEEN.CURVE™テクノロジーを開発。足を包み込むアッパーとカーブした形状のハイテクソールユニットがスムーズな前進力を生み出し、新感覚の歩き心地を実現する。
02:On|Cloudsurfer
オンらしい顔ながらファッション感度高め
「まわりでオンを履いている人が急激に増えています。NYあたりでもスーツにニューバランスというテンションだった人たちが、ジャケパンにオンを合わせるようになったそうです。最新のクラウドサーファーは、オンの創設期のモデルに最新のテクノロジーを搭載した新型だそう。足入れしたら想像以上によくて、ちょっとモード感のある服装に合わせるとクールに見えることが自分にとって大きな発見でした。今まではオンの中でもスニーカーのトレンドに沿った厚底モデルが気分でしたが、クラウドサーファーのようなオンを象徴するモデルを、人に勧めたくなりました」(小澤)
クラウドサーファーは2010年にオン初のランニングシューズとして登場。「雲の上の走り」が体感できるシューズとして人気を博した。今回その履き心地を進化させるため、最先端のテクノロジー「CloudTec Phase®(クラウドテックフェーズ)」を搭載。ドミノ倒しのように次々と崩れて連動することで、画期的なローリング動作が可能になった。
03:adidas Originals|CAMPUS
黒銀にはファッションアイコンとしての魅力が
「アディダスのクラシックモデルに黒銀配色を見つけると必ず買っています。このキャンパスも然り。黒銀配色が定番展開されたらいいのに、と思うほど好きです。普段はそのときどきの自分の中で旬なスニーカーを履いていますが、がんばっておしゃれしようと思うときはオールド アディダス。履いていてラクというのとは違うベクトルで、自分の中に残っているカルチャーを出したいと思うときはこっちなんですよ。黒銀は僕の永遠のファッションアイコンです」(小澤)
バスケットボールシューズとして誕生し、ヒップホップのアーティストやスケーターなどサブカルチャーシーンで愛されたキャンパス。細身のラストを採用し、上質なレザーアッパーに滑らかなレザーライニングというラグジュアリーな仕立てで、大人の一足に。
04:ENGINEERED GARMENTS×K・SWISS|CLASSIC GT
K・SWISSとの初コラボもアシンメトリーに
「K・SWISSの『クラシック』は80年代、90年代に大きなブームがあって、個人的には中学時代に学校で履いていたスニーカーというのが出会いでした。EG(エンジニアド ガーメンツ)がK・SWISSとコラボするのはこれが初だそうです。スムースレザーとスエードの切り替えがEGらしい感じですよね。意外にポイントはゴム紐に替えられたシューレースかもしれない。レザーも上質なのか、とても履きやすいし。気分的にもコーディネート的にも、ハイテクなスニーカーよりもローテクが落ち着くときってありますよね? もう卒業かと思っていた『クラシック』をまた履きたいと思わせてくれました」(小澤)
80年代に大ヒットしたオールレザーのテニスシューズ「クラシック」をベースにした別注。スニーカーには珍しいDリングアイレットや、5本のサイドライン、つま先の強度を高めた3ピーストウ構造はそのまま、同色のスムースレザーとスエードで左右非対称に切り替えた。スピンドルの留め具が付いたゴム紐仕様だから、イージーに脱ぎ履きできる。