2024.11.24
最終更新日:2024.11.24

最注目はコンバース オールスターの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』コラボ。大人が買うべき新作スニーカーBEST5【2024年11月】

続々と新作が登場するスニーカー。その中でも特に注目すべきモデルをエディター小澤匡行氏がピックアップする連載「大人がこのスニーカーを買う理由」2024年10月の掲載分より、アクセス数BEST5をご紹介。

BEST 5|ENGINEERED GARMENTS × KEEN WK400 LEATHER

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スニーカー¥24,200/エンジニアド ガーメンツ×キーン(エンジニアド ガーメンツ)

キーンの魅力を引き出すデザイナーズコラボ

「キーンのウォーキングシューズ、WK400(ダブルケーフォーハンドレッド)をベースにしたエンジニアド ガーメンツとのコラボレーションです。キーンはKEEN.CURVEという独自のロッカー構造を開発しています。個人的には履いたときに踵にしっかり力が入って、歩きはじめると自然に足が前に出るので安定感が高い気がします。こういう革新的なスニーカーをつくるようになったこともあって、サンダルだけのイメージがだいぶなくなってきました。

エンジニアド ガーメンツのコラボレーションモデルはメッシュアッパーにNYの街並みをプリントしたものもありますが、これは濃淡の異なるヌバック素材を左右非対称に組み合わせた、EGらしくも大人っぽいデザインです。

近年のキーンはハイクやノワール ケイ ニノミヤといったレディースブランドとのコラボで、サンダルでおなじみの『ユニーク』を前衛的にアレンジしたデザインなども話題になっています。エンジニアド ガーメンツのコラボも素材使いの面白さでキーンのシューズをファッションに押し上げているのではないでしょうか。デザイナーズとのコラボレーションは、キーンの魅力を知るいいきっかけにもなっていると思います」(小澤)

2020年にスタートしたキーンとエンジニアド ガーメンツとのコラボレーション第4弾。ユニーク、ジャスパーⅡに続いて今回は、WK400をピックアップ。WK400はキーンが歩くためにイチから設計した革新的ウォーキングシューズとして、2023年春に登場した。弧を描く丸いソールが特徴で、インラインではメッシュアッパーで展開されている。今回のコラボでは、EGらしいアシンメトリックなレザー仕様もラインナップ。

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最注目はコンバース オールスターの『バッの画像_3

BEST 4|ARC’TERYX SYLAN PRO M

最注目はコンバース オールスターの『バッの画像_4
スニーカー¥34,100/アークテリクス(ビームス 原宿)

大きな始祖鳥ロゴが今の気分にマッチ

「アークテリクスのトレイルランニングシューズ、シラン プロの新作でビームスのエクスクルーシブモデルになっています。今までだとヒールの外側に小さな始祖鳥ロゴが入っているのがシランのイメージでしたが、これはサイドに大きくあしらわれています。この1年ぐらい、ニット帽などでアークテリクスのビッグロゴを取り入れている人をよく見かけるようになりました。

アークテリクスはアウトドアブランドの中でも突出してソリッド、ミニマルを突き詰めているブランドという印象があります。そういった部分と現在の90年代っぽいロゴの捉え方がうまくかみ合っているんでしょうね。基本的に小さいロゴのほうがよいと思っている僕も、今のバイオリズムで見るとこっちを選んでよいのかな、とも思います。

シランは山岳系のシューズらしくトウ部分がしっかり補強されていて、ヒールには圧着テープ、履き口は小石がはいらないようニット仕様にするなど、機能的なディテールがデザインとしても活きている。ハイテクにすればするほどミニマルになっていくという点もアークテリクスの面白さだと思います」(小澤)

スピードを重視した山岳ランナーのためのシューズ。ミッドソールのロッカージオメトリが推進力を生み出し、ライトベース テクノロジーのVibramメガグリップ アウトソールを採用することで軽量化を実現。ファッションユースでは大きな始祖鳥ロゴが存在感を発揮して、モダン・テックなスタイリングを叶えてくれる。
 

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BEST 3|Last Resort AB VM006-MOC SUEDE

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スニーカー¥16,500/ラストリゾートエービー(サンプルデリカ)

モックデザインでロープロファイルだからいい

「今年の春夏はラストリゾートエービーのVM005 タッセルローファーをよく履いていました。あまりにも履き心地がよくて、以前は敬遠してた革靴のアッパーにスニーカーソールのシューズのよさに改めて気づかされたんですよね。そしたらタイミングよく秋にこのVM006 モックが登場しました。

いわゆるレザーシューズブランドのモックと違うのは、スケートシューズと変わらないロープロファイル。今トレンドになっている薄底のテラスシューズを履いているような感覚で履けるんです。革靴系だとつま先が上がっていたり、ソールが厚かったりします。それがないのでパンツとの相性が抜群によくて、何を合わせてもしっくりきます。

シンプルな見た目はもちろん、インソールのクッショニングがすごくいいんですよ。ずっと履いていられて、これは万能だなと思います。昔はヴァンズやエアウォークのようなスケーターシューズブランドもモックを手がけていましたが、それに近い感覚が味わえるのも僕ら世代としてはうれしいところです」(小澤)

“ワールドプレミア”とよばれるふたつの目と手のマークがアイコンのスウェーデン発スケーターシューズブランド。ポーラースケートボードのポンタス・アルブが関わっていることでもおしゃれ好きに注目されている。セレクトショップなどでの取り扱いも増えていてるが、人気モデルはすぐに完売してしまう。このモックも見かけたら即決が賢明だ。

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BEST 2|adidas Originals JABBAR LOW atmos

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スニーカー¥17,600/アディダス オリジナルス(アトモスカスタマー)

ヴィンテージの文脈で履きたい復刻バッシュ

「この秋、アディダスが推しているモデルのひとつがジャバーです。ホワイト×ブルーアッパーのスムースレザーのハイカットとローカットも復刻されますが、アトモス別注でスエードバージョンのローカットが登場します。僕の記憶だとジャバーが最後に復刻されたのは、もう20年くらい前…2004年頃だったでしょうか。ヴィンテージマニアには受けがいいのですが、ストリートの文脈があまりないので、単純に復刻するだけだと広がりが少ないんですよね。

アトモスのコラボレーションではアーカイブからブルースエードを選んで、ヴィンテージスペックでつくっています。毛足の長さにもこだわっていて、かなりレベルが高いと思いました。この古着感を活かして、いい古着をミックスしたモダンなコーディネートに合わせたら映えるのではないかと。

ヴィンテージスニーカーブームのときには、フランス製ジャバーやトップ10もかなり価格が高騰していた記憶があります。でも裏原的なストリートの文脈はないモデルでした。だから僕の中では“スター選手が履いていたヴィンテージの靴”という解釈なんですよね」(小澤)

アディダス オリジナルスのレトロ系コートシューズをアトモスが復刻。ロサンゼルス・レイカーズなどに所属したNBAのスター選手、カリーム・アブドゥル・ジャバーは、黄金期にアディダスと契約。1979年にシグネチャーモデルが発表された。トウにあしらわれたスエードの補強パーツがジャバーモデルのアイコン。

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BEST 1|CONVERSE ALL STAR US MT HI / BACK TO THE FUTURE

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スニーカー¥14,300/コンバース(コンバースインフォメーションセンター) © Universal City Studios LLC and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

スニーカー好きも認める映画コラボの傑作

「映画やキャラクターのわかりやすいコラボスニーカーを、すごく欲しい! と思ったことはなかったんですが、今回のコンバースの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』コラボにはカルチャーの視点も表現されていて、玄人好みでいいなと思いました。スニーカーの視点で映画を見たり、探すことはよくあって、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はスニーカー好きの間ではおなじみの映画です。

作品の中で1985年の主人公マーティ・マクフライは、ナイキのブルーインを履いています。1955年にタイムスリップするとコンバースに履き替えているんですよね。50年代にはまだナイキは存在しませんから、そんな時代背景をしっかりとらえているところがスニーカーファンの語り草になっています。1955年のマーティが這いていたコンバースをモチーフにしたのが、今回のオールスターです。

ソールやシューレースに汚し加工が施され、フォクシングテープにはマーティがタイムスリップした日時がプリントされています。近年、ピカピカのきれいなコンバースを履くのってちょっと気恥ずかしかったりするので、この加工は今の時代に合っているなと思いました」(小澤)

「U.S. ORIGINATOR」スペックのオールスターから、1985年公開のSF映画、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とのコラボレーションモデルが登場。シューレースやテープの汚し加工だけでなく、アッパーにも特殊な洗い加工とブリーチ加工を施した。ライニングには映画タイトルのロゴプリントが。特別仕様のオリジナルカートンも付属する。

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小澤匡行プロフィール画像
エディター
小澤匡行

「足元ばかり見ていては欲しい靴は見えてこない」が信条。近著に『1995年のエア マックス』(中央公論新書)。スニーカーサイズは28.5㎝。

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