大人の男なら誰しも、自らの青春を象徴するスニーカーがあるはず。とくに90年代のあの頃スケーターだった大人たちにとって、確実にその中の1足に数えられる「DC SHOES」とのコラボモデルを発表したのが、日本発ブランド「doublet(ダブレット)」だ。デザイナー・井野将之氏自らも当時「DC SHOES」のOGシリーズ愛用していたという。
90年代の名品スニーカー3型が、ダブレットの手によりハイブリッド
2018年に「LVMH Prize 2018」でアジア人初のグランプリを獲得したことでも知られるダブレットとDC SHOESとの今回のコラボでは、DCブランドの往年の名作〈LYNX OG〉〈LEGACY OG〉〈KALIS OG〉3型それぞれの良さを1足に集約。ヒール部分とシュータンに配されたラバーループは〈LEGACY OG〉の象徴。コリン・マッケイとダニー・ウェイのプロモデルとして90年代後半に登場したモデルだ。加えてサイドに見られる流線型の切替えとシューレースループ、90~00年代のスケートシューズらしいボリューム感のあるシルエットが、アメリカ東海岸スケートシーンを支えたレジェンドスケーターのジョシュ・カリスのシグネチャーモデル〈KALIS OG〉の特徴だ。
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そして、井野氏が当時愛用していた〈LYNX OG〉の要素は、シューレースの上を縦断するDCSHOECOUSAロゴ、シューレースの真ん中に施したストラップラバーDCロゴからうかがえる。ジョシュ・カリス、ブライアン・ウェニングという二人のボーダーのプロモデルであり、98年発売時に爆発的に売れた〈LYNX OG〉こそブランドを象徴する逸品とされている。
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名作3作をハイブリッドしたキャッチーなデザインに目がいってしまうところだが、ボーダーのニーズを元にデザインされているだけあって、スケートへの耐久性を保持したタフさも忘れてはいけない。履き口とシュータンフォームが足を包み込み、PUUNILITEミッドソールがクッション性をもたらす快適な履き心地も備えているのだ。
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カラーバリエーションは、White/Off White、White/Red/Black、Orange/Blackの3色展開。
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アッパーの複雑なレイヤードやパーツの多い手の込んだデザインは、ダブレットらしい流石のテクニック。近年復刻されている当時のモデルとは全く異なるのだが、懐かしさもありつつ、今のファッションに落とし込みやすいチャンキー過ぎないルックスがまた良い。OGシリーズの魅力を余すことなく詰め込んだ珠玉のコラボモデルは、10代の頃スケートに夢中になった大人スニーカー男子にとってノスタルジーと新しさを同時に感じることのできる稀有な1足と言えそうだ。
doublet×DC SHOES
9月11日(金)発売¥34,000(税抜)
取扱店舗:DOVER STREET MARKET GINZA, WISM他 doublet取扱ショップ
オンライン:DCshoes.com https://www.dcshoes.jp/
Text:Miki Obana