この春、おすすめしたいのが、ベージュやブラウンのスニーカー。アースカラー系の落ち着いたトーンがコーディネートに大人っぽさを加えてくれる。
01:MERRELL|MOAB 3 SYNTHETIC GORE-TEX
進化し続けるハイキングシューズの現在形
「モアブ」は2007年にハイキングシューズとして誕生し、世界累計2,800万足以上を売り上げたメレルのアイコンシリーズ。「モアブ 3 シンセティック ゴアテックス」は、2022年に登場したシリーズ3代目だ。透湿性・防水性を備えたGORE-TEXメンブレンを搭載し、軽量化と通気性を両立させるメッシュと合成皮革のコンビネーションアッパーに。Vibram TC5+アウトソールの形状やミッドソールのクッショニングなど、ソールユニットもアップデートした。
すでに多様なカラーが発売されているが、2024年春夏の新色としてベージュとオフホワイト系カラーをラインナップ。ディテールの多いデザインを、ワントーンでクワイエットにまとめているのが新鮮だ。コラボモデルが登場するなど、ファッションデザイナーにも一目置かれる存在。アウトドアだけでなく、タウンにもジワジワと浸透中だ。
02:MHL.|MOONSTAR CANVAS TRAINER SHOES
クラシックなキャンバストレーナーは万能
ユニフォームやワークウエアからインスパイアされた、マーガレット ハウエルのカジュアルスタイルを提案するMHL.。2018年から続くムーンスターとのコラボでは、アーミーシューズをベースにしたキャンバススニーカーを展開して人気を集めている。2024年春夏の新作として、ラバートウガードがアクセントのキャンバストレーナーが登場。
1970年代の運動靴のラスト(木型)を使用。つま先に向かってシェイプしたシルエットがスマートだ。内羽根式のキャンバスアッパーに、ヴァルカナイズ製法によるラバーソールの配色がMHL.らしくグラフィカルにアレンジされている。ブラウン×ブラックは、かっちりした着こなしにも合わせやすく、クリーンでいてクラシックなムードをまとえるのが魅力。
03:adidas Originals|STAM SMITH CS
新たな魅力が生まれた実験的なスタンスミス
近年、スタンスミスのさまざまなバージョンが展開されているが、このスエードアッパーのスタンスミス CSもそのひとつ。スリーストライプスのパーフォレーションと美しいシルエットでかろうじて気づくものの、スタン・スミス氏の肖像がなくトレフォイルマークがあしらわれていたり、カップソールもラバーのフォクシングテープになっているなど、遊び心あふれる実験的なアレンジが話題だ。
洗練された名品をあえて気取らない、誰でも親しみやすいムードで再構築。カラー展開が全10色と豊富で、アッパーの色によってソールやシューレースの色が異なり、同じモデルと思えないほど印象が変わるのも楽しい。このチャレンジ精神が、ファンを飽きさせない理由なのかもしれない。
04:New Balance|M2002RXQ
ハイテクモデルをブラウンでレトロ顔に
オリジナルは2010年にデビューしたMade in USAシリーズのフラッグシップモデル。ニューバランスのハイテクデザインを象徴するモデルとして、2020年にアジア製で復刻されるや完売続きで入手困難に。争奪戦がひと段落した後も、何かと話題をさらっているニューバランスの人気品番だ。2022年にGORE-TEX仕様が登場し、ファンに歓迎されている。
こちらは2024年春夏の新色。今までグレー、黒、白といったモノトーン中心だったが、ファッションのトレンドとリンクするブラウン系カラーが加わった。ベージュ系メッシュにブラウンヌバックをサドルシューズのようにあしらったカラーリングも新鮮だ。旬のレトロクラシックなアウトドアファッションとも好相性。王道のニューバランスじゃない雰囲気が楽しみたい人はぜひともトライ。
05:Hender Scheme|species
包み込まれるフィット感の新型スリッポン
見た目だけでなくハイテクソールを投入した、本格的なスニーカーづくりに評価が高まるエンダースキーマ。2024年春の目玉は新型の「スピーシーズ」。ミノムシのようなタッセルがアイコンのスリッポンシューズだ。撥水ベロアとソフトシュリンクレザーのソフトなアッパーの履き口には、ダイビング用に使われるハードタイプのクロロプレンゴムを採用し、包み込むようなフィット感を実現した。
ソールはクッショニングに優れたロッカー構造のヴィブラム・186c、ライニングに伸縮性抜群のナイロンジャージー素材を貼り合わせ、素足でも快適に履けるのがうれしい。ヒールパートにはバッグのようなレザーのハンドルが付き、ブランドタグもベジタブルタンニングレザーと、スポーツブランドとは違う文脈のデザインも魅力。カーキ ベージュ、ブラックのほかにグレーの展開もある。