今にわかにスニーカーの復刻がブームだ。それはノスタルジーなのか、それとも未来への新しい一手なのか!? UOMO世代のスニーカーヘッズ5人による、復刻スニーカーをめぐる座談会の始まりです。
あのスニーカーが復刻されたらどう着こなす?
スニーカーを起点にスタイリングを考えるのも手!
――現在の大人のファッションにおいても、復刻系のスニーカーはやっぱり魅力ですか?
小澤 さっき小島くんも言っていましたが、’80年代後半〜’90年代のスニーカーのデザインは今とは全然違う。
小島 ユニークなデザインが多かったですよね。
小澤 それぞれのデザイナーが競い合うようにスニーカーを作ってた気がします。そういった感覚を今のファッションに取り入れるのはすごくありな気がしています。
松川 大人になるほど、着こなしはシンプルになりますからね。足元でうまくスパイスをきかせるのは有効だと思います。
小島 僕なんか服がいつも真っ黒なんで、足元でアクセントをきかせるしかないですから。
小澤 僕はスタンスミスが好きで、各年代でいろいろ購入してきているんですが、いっときだけこんな分厚いスタンスミスが作られていた時代があって。
小澤匡行の場合
あの頃はスポーティに。今はワントーン系で上品に。
adidas STAN DBL
「スポーティな靴をスポーティに履くのがあの頃のイメージ。それが、いわゆるストリート感だったのかなと思います。今だったらネイビーワントーンのシンプルな着こなしのアクセントにちょうどよさそう。このボリューム感が個性を与えてくれます」
新井 こんなのあったんだ。すごく丸っこいですね。
小島 ブート感が半端ないですね。それがまたいい。
小澤 多分こういうのって、これからまた普通にリリースされるってことは考えにくいと思うんです。だからこれはぜひビームスさんかアトモスさんに復刻していただきたい(笑)。
小島 でも本当にいいかもね。
小澤 昔だったらこういうスニーカーをいかにもストリートな感じで着こなしていましたが、今ならシンプルなワントーンスタイルのアクセントとしてきかせることができる。あとは例えばグラビスなんかも、今また気分。同様のアプローチで、今のスタイリングにちょっとしたアクセントをプラスすることができます。
松川 同感。過去の名作を今の空気感で履くことって、ファッションが楽しいと感じられる瞬間の一つですよね。
GRAVIS RIVAL
「グラビスのコンセプトは“アフタースノーボード”。どのブランドとも違うアプローチが、シンプルな着こなしを新鮮に見せてくれそう」。
上田 それでいうと僕は逆で、あの当時のまんまを今ようやく楽しんでいる感じですね。
小澤 元カノ忘れられないタイプ?
上田 元カノをめぐるバスツアーがあったら絶対参加します!
小澤 (笑)。でも一周回ってそれが新しく見えたりしますよね。
上田 アンダーカバーのジャックパーセル型のスニーカーなんか、復刻されたら絶対買います。ソロイスト.とのコラボで復刻されたものは持っているんですが、オリジナルは持っていなくて。モヘアニットに色落ちしたデニムでグランジっぽく履きたい。ボンデージパンツとかでもいいかも。
上田歩武の場合
着こなし丸ごと当時の感じを楽しむのが僕のスタイルです。
UNDERCOVER×TAKAHIROMIYASHITA The Soloist.
「いわゆるグランジファッションで着こなすのが僕のイメージ。春夏だったらレザーショーツとかもいいですね。ノスタルジー丸出しで着こなしてしまうのも面白いと思うんです」。
松川 僕はちょっとあまのじゃくで、メジャーなものより少しニッチなものが好き。「それどこの?」とか「それなに?」とか言われたいタイプなんで。
上田 それもわかります。
松川 数年前からそのへんのヴィンテージを掘り始めていて、例えば今だったらナイキのエアカンタムフォースとか、コートフォース。あとこれはメジャーですがエアフットスケープのレトロなハイテク感もまた気分かなと。
新井 いいですね。
松川 すごく人気の高いモデルではないから復刻されにくいと思うんですけどね。もしされたら…僕の場合、またさらに穴場のスニーカーを探しちゃうかもしれません(笑)。
松川 総の場合
今っぽい着こなしにこそ古いスニーカーが“ハズシ”としてきく!
NIKE AIR QUANTUM FORCE HI
COURT FORCE
AIR FOOTSCAPE
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Hair&Make-up:Masaki Takahashi
Stylist:So Matsukawa[TRON]
Illustration:Mizumaru Kawahara
Model:Ichiro Sakuragi
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]