2022.01.10

笠松 将「演じているときがいちばんラクなのかも」

主演映画がインド国際映画祭の最高賞を受賞、話題のドラマ「岸辺露伴は動かない」にも出演するなど、これから最も飛躍が期待される俳優。多くの人を惹きつける彼の生き方に迫る。

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笠松 将さん(俳優)

デビュー以来数多くの作品で名演を残し、テレビドラマ・映画出演数が20代男性俳優で1位に輝いた2019年以降、主演&出演作品を加速度的に増やし現在大きな注目を集める笠松将さん。20代最後の年、この色気と存在感を凝縮した彼の魅力の理由について聞くと「これまでの積み重ね、かな」とはにかむ。

「よくターニングポイントとなった作品を聞かれるのですが、僕にとっては全部なんです。すごくやりがいがあった役も、苦い思いをした役も、いずれにせよ学ぶことしかない。その瞬間しんどくても、時間がたてばその一つ一つが自分をつくっているとわかったんです。むしろ、うまくいったと思えた作品よりも、オーディションに受からなかったり、うまくいかなかった時間のほうが糧になっている。そこで自分に欠けているものを知って、次に取り組むべき課題を見つめることで、足りない部分をもっと埋めていきたいという強い気持ちがもてたから」

日常生活まで役をもち込む俳優が多い中、彼のポリシーはいたってシンプルだ。

「仕事と日常はきっぱり分けます。芝居は求められることを実現できるように努めればいいので演じているときはラクなのかも。映像作品は一種の噓だから。その延長で日常でも噓をついていたら、人生何がしたいんだよって、僕は思ってしまうんです」


コート¥544,500・パーカ¥258,500・T シャツ¥55,000・パンツ¥181,500/グッチ(グッチ ジャパン)


Show Kasamatsu
1992年愛知県生まれ。2013年から本格的に俳優活動を開始。12月27日より出演作「岸辺露伴は動かない」(NHK総合)が3夜連続で放送(笠松さん出演回は27日放送分の4話「ザ・ラン」)。2022年2月に主演映画『リング・ワンダリング』(金子雅和監督)が公開、春にはWOWOW初のハリウッド共同制作オリジナルドラマ「TOKYO VICE」にも出演するなど、活躍の場を広げている。



Photo:Teppei Hoshida
Hair&Make-up:Ryo Matsuda[Y’s C]
Stylist:Takashi Tokunaga
Interview&Text:Hisamoto Chikaraishi

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