2021.12.15
最終更新日:2024.03.07

奥山大史(映画監督)「カメラを持っているからこそ人の内面に近づける」

才能に年齢は関係ないとはいえ、そのキャリアと実績はただものじゃない。最新の仕事はエルメス企画のドキュメンタリー。世界から求められる若き映画監督に話を聞いた。

奥山大史(映画監督)「カメラを持っているの画像_1

奥山大史さん(映画監督)

大学在学中に初めて監督した長編映画が世界各地の映画賞を受賞。現在は監督以外にも、話題のCMやMVを数多く撮影するなど、その仕事ぶりは多彩で各方面から注目を集めている。

「小さい頃から映画が好きで、監督になりたくて大学時代はダブルスクールで映画美学校に通ったりしていました。演劇に興味をもったこともありましたが、結局いちばん好きだと思えたのが映画だったんです。特に自分で撮影をしているときが好きで、カメラを通して人間関係が築けるというか、カメラを持っているからこそ人の内面に近づける部分はあって、その過程がすごく楽しいんです」

最新の仕事はエルメスが企画し、自身が総監督を務めたドキュメンタリーフィルム『HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―』。異なる分野で活躍する7名のクリエイターが日本各地のものづくりを訪ねる姿をとらえた作品で、全7編のショートムービーからなり、毎週金曜にオンライン配信されてきた(2021年11月26日が最終回)。

「台本がない状態で撮り始めたのですが、結果的にどの作品も伝えたいことが異なるものに仕上がりました。僕自身も今後のものづくりを考えるうえで学んだことはすごく大きかったです。それぞれの旅路から何かしら感じるものがあるはずなので、ぜひ多くの人に観ていただけたらうれしいです」


TOHO CINEMAS HIBIYA
自身の長編初監督作が上映された思い入れのある映画館にて。東京都千代田区有楽町1の1の3東京宝塚ビル地下(スクリーン12) 
TEL:050-6868-5068


Hiroshi Okuyama
1996年東京都生まれ。2018年に『僕はイエス様が嫌い』で長編監督デビュー。第66回サン・セバスティアン国際映画祭にて最優秀新人監督賞を最年少で受賞。



Photo:Teppei Hoshida
Interview&Text:Masayuki Sawada

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