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マンガを読む
多くのサウナファンに焦がれつつも、実は今月をもって本連載はラストを迎える…。が、withサウナの日々は明日も続いていくだろう。むしろ、このページは足がかりにすぎない。いつかサウナ雑誌を創刊するという壮大な野望の、あくまで序章にすぎないのだ!
日々、サウナに入りすぎたあまり俺はすっかり忘れてしまっていた…。自分がプロサウナーであると同時に、いち会社員であることを。会社員ならば、いつか部署異動もある。このたび、UOMOを離れ、若者の雑誌メンズノンノ編集部に異動することになったのだ。
ありがたいことに、周りから「え、あのサウナ連載、終わっちゃうんですか!?」というリアクションをたくさんいただいた。その愛ある言葉に後ろ髪を引かれる思いはもちろんあるが、一方で俺はある程度の達成感も感じている。連載開始当初、よく耳にしていた「サウナのどこが気持ちいいんですか?(笑)」という周囲の声が「俺もサウナにハマってます!」という類いの反応に確実に変わってきたからだ。それこそ、サウナというカルチャーが、いよいよ日常に浸透してきた確固たる証拠にほかならない。
ただ、だからといって俺が汗をかいて歩んできたこのワインディングロードが、ここでついえてしまうわけではけっしてない。今度は20代の読者に…スマホさえあればどこでも生きていけると豪語するような若造どもに、「もう、サウナなしじゃ生きていけない!」と言わすべく、あの極上の恍惚体験を布教していきたい。
そうだな、さらにその次は人気漫画誌に異動して、海賊たちが至高のサウナを求め、航海の旅に出る連載を立ち上げるのも悪くないだろう。プロサウナーSHOWはいったんここで幕引きだ。しかし、この連載が生み出した熱は…その確かな熱気は部署を越え、会社を越え、そして国境を越え世界中に伝播していくのだ!
SHOWのひと言メモ
次号から、どうやらUOMO編集部の後輩エディターがこの連載を引き継ぐことになるらしい…。テーマはサウナではなくなるが、漫画家おすしをバディに今度はどんな化学反応が起きるのか…俺もイチ読者として、今から楽しみで仕方ない。まあ、もしネタに行き詰まったら、たまにはスペシャルゲストとして再登場してやってもいいがな…フフフ。
プロサウナーSHOW
サウナの目覚めは20代の頃。スパ ラクーアの激烈なロウリュを体感し、熱波に開眼。そして2018年より本連載をスタート。仕事に乗じて全国のサウナやフィンランドを訪れるが、このたび、メンズノンノ編集部へ異動。惜しまれつつ連載終了となる。
※UOMO2020年11月号掲載。内容は本誌発売当時のものです。
Special Thanks:Hiroshi Tanahashi[NEW JAPAN PRO-WRESTLING]
室木おすしプロフィール
イラストレーター。マンガ家。1979年生まれの三児の父。ペンネームである「おすし」は、寿司屋でのアルバイト経験から。単行本『悲しみゴリラ川柳』『貴重な棒を持つネコ』『君たちが大人であるのと同じく』発売中。UOMOでは『プロサウナーSHOWの熱波に焦がれて…』に続き『プロテイナーYUSUKE』を連載。