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オープン前からサウナ好きの間で話題になっていた かるまる 池袋がオープン。水風呂に入ってから また次の水風呂へ…と、サウナルーティンの常識を 覆す新次元の交代浴で、未知なる快感を味わう!
「どうやら池袋にすごいサウナができるらしい」。オープン前からサウナ好きの耳目を集め、かくいう俺自身も待ちに待ち焦がれていた話題の「かるまる 池袋」に行ってきた。噂どおり、いや噂以上…その感動が想像を軽く超えてきたのだ。
サウナ王こと太田広氏が手がけた4種のサウナはさすがのクオリティ。ドイツではメジャーなサウナパフォーマンス=ショー・アウフグースの開催を視野に入れ、観客席のようなレイアウトを意識したという岩サウナ。大きな樽の中にスタンディングで入り、煮立てた薬草の蒸気を全身で味わう蒸サウナ。あれもこれも、個性あふれるサウナが魅力的すぎて、たとえるならまさに“気持ちよさの大渋滞”。
しかし、かるまるの真価はやはり水風呂にある。10度を切るシングルをはじめ、25度、33度と段階的に異なる水温が設定された複数の水風呂だ。サウナで汗を流した後、まずはシングルに入水。例に漏れず10秒と我慢できないが、その後ですぐ隣にある25度の水風呂に入ってみる。すると…「ああ、なんだこの感じ」。冷たいような、でも温かいような。全身に張りめぐらされた毛細血管は収縮すべきか拡張すべきか、ただ水にプカプカと浮遊するようにその答えを見つけられないまま五感が完全に思考停止状態に陥る。気持ちいい…。俺はこの“はしご水風呂”の快感を人生で初めて味わったのだった。
サウナでおかわりといえば、まずアウフグースのおかわり熱波が頭に浮かぶ。しかしながら、水風呂にもこんな贅沢なおかわりがあるなんて。この甘美な味わい、しばらくはクセになりそうだ。
SHOWのひと言メモ
セルフロウリュが楽しめる本場フィンランド式サウナ、蓄熱性の高い世界最高級の「庵治石」を用いた岩サウナや、立ったまま入る日本古来の薬草蒸サウナなど、オリジナリティあふれる熱波がめじろ押しだ。さらに、水風呂はシングルと呼ばれる超低温を含め、異なる水温でなんと4種設置! 強冷水から冷水へ、夢の“はしご水風呂”をご堪能あれ。
今回のサウナ:[池袋]かるまる 池袋
2019年12月3日にオープン。サウナに加え、本格和食を提供するお食事処、1万冊以上の漫画・雑誌が揃うライブラリーや、「ホテル」と「カプセル」両タイプの宿泊サービス(別料金)も魅力的。男性専用。入館料¥2,980(深夜料金別)。60分コース¥1,480
※UOMO2020年3月号掲載。内容は本誌発売当時のものです。
室木おすしプロフィール
イラストレーター。マンガ家。1979年生まれの三児の父。ペンネームである「おすし」は、寿司屋でのアルバイト経験から。単行本『悲しみゴリラ川柳』『貴重な棒を持つネコ』『君たちが大人であるのと同じく』発売中。UOMOでは『プロサウナーSHOWの熱波に焦がれて…』に続き『プロテイナーYUSUKE』を連載。