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マンガを読む
「ファッションとは我慢である」。同じく、「サウナも我慢である」。それすなわち、「真のファッション好きは、サウナ好きである」という事実の証明にほかならない。そんな俺の人生訓を体現するスペシャルなゲストがこの連載に参戦してくれた!
俺には熱い夢がある。いつか、インフルエンサーたちがこぞってインスタにアップするようなクールなサウナグッズを作ることだ。そして、その野望をかなえてくれる男がついに現れた。男の名は岩井良太。彼もまたサウナというホットな営みを心から愛する一人なのだ。そしてもう一人は本誌編集長のTAKA。こんなクレイジーな連載をスタートさせるくらいだから、彼も筋金入りのサウナ狂である。岩井氏をこの連載のゲストとして誘い出し、熱波と編集長の圧力でなんとかオーラリーのサウナグッズを作ってもらえまいか。そんな下心と汗にまみれた激熱鼎談が、某日、某サウナで行われた。
しかし…交渉は難航した。サウナグッズといえばハットにタオル、熱波師のうちわ。考え得るアイデアをぶつけてみるものの、岩井氏は一向に首を縦に振る気配がないのだ。そんな中、ついにTAKAが重い口を開いた。「銭湯のサウナ鍵はどうかな?」。するとすぐに呼応する岩井氏。「クロシェットのように首から下げて、ヘッド部分から鍵をのぞかせるとか…確かにアリですね」。沈黙から一転、次々とアイデアがあふれ出る。ファッション同様サウナを偏愛する彼の熱量は、やはりダテじゃなかった…。
全裸で入るサウナにおしゃれなど必要ないと笑う人もいるだろう。しかし俺は信じている。サウナがクールなカルチャーとしてファッション好きにも支持され、街には陸サウナーがあふれる…そんな日が訪れることを。そのとき、きっと彼らの首にはオーラリーのクロシェットサウナキーが輝いているに違いない。
SHOWのひと言メモ
「これまでのUOMOの取材の中でいちばんうれしいです!」(←なんだが複雑だが…)と興奮気味だった岩井氏。洋服のデザインに行き詰まったときは、なんと一度サウナにエスケープし、またアトリエに戻って作業を再開するのだそう。あのハイセンスなウェアの数々は、文字どおり岩井氏の血と汗(…おそらく主に汗)の結晶だったのだ!
岩井良太(オーラリー デザイナー)
UOMOでも大人気のブランド、オーラリー。10月13日には、スタイリスト私物とオーラリーの「カシミヤ100」シリーズとしてスーツなど6型のアイテムをリリース! 本連載とのコラボグッズ、クロシェットサウナキーが発売される日は果たしてくるのか!?
※UOMO2018年11月号掲載。内容は本誌発売当時のものです。
室木おすしプロフィール
イラストレーター。マンガ家。1979年生まれの三児の父。ペンネームである「おすし」は、寿司屋でのアルバイト経験から。単行本『悲しみゴリラ川柳』『貴重な棒を持つネコ』『君たちが大人であるのと同じく』発売中。UOMOでは『プロサウナーSHOWの熱波に焦がれて…』に続き『プロテイナーYUSUKE』を連載。