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Supremeがサウナハットをリリースするその日まで…「プロサウナーSHOW」ことサウナ大好き編集・稲葉が、熱波の魅力をファッション業界に発信し続けるHOTな連載を始めます。第1回は、わが熱波ヴァージンを奪った聖地でもあり、集英社から徒歩15分というホームサウナを紹介!
俺はファッション誌のエディターでありながら、着飾ることよりも素っ裸になりサウナで汗をかくことを愛している。もう10年以上…どのくらいの汗を流してきただろうか。そんな俺が、熱波という十字架に身も心もくぎづけにされてしまったのは、ここスパ ラクーアのアウフグースの洗礼をモロに浴びてしまったからにほかならない。とにかく熱い。熱いなんてもんじゃない。なんなら痛い。熱さに震える手足、かすれゆく視界の中で脳裏をよぎるのは「地獄」の二文字。しかし、地獄から生還すると、そこには天国が待っている。敬虔なサウナーたちにとっての聖なる泉…そう水風呂だ。熱に浮かされた肢体を水風呂にリリースすると(脳内で全身がジューッと音をたてながら)体内の毛細血管一本一本に滞留した日々のストレス、疲労、煩悩といった毒素が、“まさに天に召されるように”湯気とともに昇華されていく。ここまでのディープリラクゼーションは、ほかのサウナではなかなか味わえないだろう。
聞けば、スパ ラクーアの熱波サービスは15年前のオープン時、開発スタッフがドイツやフィンランドへ熱心に足を運び、本場の業を再現したい一身で生まれたものらしい。その湧き立つ熱情が、アウフグースに込められていると思うとあれだけの熱さも納得…とクールにシメたいところだが、この設定温度って間違ってませんかね!? だって熱すぎるもの! いや、その真実はきっと本場の地で見つかるはず…。いつかこの目に、いや肌に真の熱波を焼きつけるまで、サウナに取りつかれた男の物語(連載)は続きます。
SHOWのひと言メモ
フィンランド式の「ロウリュ」は、サウナストーブ内のサウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させ室内の体感温度を上げるもの。そこに、専門スタッフがタオルなどで対流を起こしたり、入浴者へ向かって熱波を浴びせるのがドイツ式の「アウフグース」である。日本ではそれぞれ同義に用いられることも多く、独自に「熱波」と呼ばれることもある。
今回のサウナ:[後楽園]スパ ラクーア
“女性向け”をうたう温浴施設としてオープンしながら、男性スパゾーンは天然温泉をはじめ、サウナ4種(&アウフグース)、2種の水風呂を備えるストロングスタイル。まさにサウナーにとっての理想郷だ。入館料¥2,850
TEL:03(3817)4173 www.laqua.jp/spa/
※UOMO2018年09月号掲載。内容は本誌発売当時のものです。
室木おすしプロフィール
イラストレーター。マンガ家。1979年生まれの三児の父。ペンネームである「おすし」は、寿司屋でのアルバイト経験から。単行本『悲しみゴリラ川柳』『貴重な棒を持つネコ』『君たちが大人であるのと同じく』発売中。UOMOでは『プロサウナーSHOWの熱波に焦がれて…』に続き『プロテイナーYUSUKE』を連載。