2024.06.23

【おしゃれな大人の「自分勝手な」週末旅の記録】美唄|彫刻家・安田侃の源流を巡る旅

スタイリスト 池田尚輝×美唄

思い立ったが吉日。北海道は美唄で造形・素材・空間への美意識を深掘る

札幌駅の南口にある白い大理石の彫刻作品『妙夢』
待ち合わせ場所の定番、札幌駅の南口にある白い大理石の彫刻作品『妙夢』。

UOMOでも多くのファッションページを担当するアート通のスタイリスト池田さんに旅について尋ねると、彫刻家の源流を辿っていた。

彫刻
庭園の敷地は7万平方メートル。広大な土地に彫刻が点々と配され、カフェや工房も併設。
彫刻のテクスチャー
彫刻のテクスチャーにも注目したい。

「一人で『安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄』に行きました。もともと札幌出張のついでにでも行ければと気にかけていましたが、さすがに広い北海道。プライベートじゃないと難しいと思い、休みのタイミングに航空券を取ったんです。安田侃さんは世界的な彫刻家。東京ミッドタウンの広場に作品『妙夢』があり、ちょうど東京で展示中のブランクーシの影響も感じられる。ニューヨークに滞在していた若かりし頃、美術館に入り浸ってブランクーシの彫刻を眺め、素材のテクスチャーや造形に惹かれるようになった個人的な経緯もあり、見るべき場所でした。

『妙夢』
札幌駅と東京ミッドタウンにある『妙夢』が美唄にも鎮座。
炭鉱町の小学校の体育館を再生したアートスペース
炭鉱町の小学校の体育館を再生したアートスペース。

ミッドタウンでも札幌駅でも日常に馴染んでいる『妙夢』ですが、同じ作品が美唄では広大な空間を引き締めていた。無意識にも意識的にも感じることができる彫刻の面白さですね。彼のルーツである美唄にはもともと炭鉱があり、育った町並みを眺められたことにも深い感慨があった。

「まるたかラーメン」の塩ラーメン
札幌駅から5分ほど、地元民御用達「まるたかラーメン」の塩ラーメンにめんまごはんを追加。
「GRIS」の一皿
狸小路に佇むレストラン「GRIS」の一皿は素材のおいしさを引き出す。

ただし一人旅の弱点を挙げると…食を巡りきれないことかな(笑)」

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