2025.02.07
最終更新日:2025.02.07

【49,770円】立山黒部アルペンルート|山登りで40代のヤマを超える【2025年 センスのいい大人のお金の使い方】

立山・室堂山

立山・室堂山

¥49,770

内訳は往復交通費¥36,770、宿泊費(1泊2食付き)¥13,000。東京発、長野から立山室堂を目指し、1泊して富山へ出るプランを採用。

この冬初の雪山に挑戦します!

AMANOさんプロフィール画像
AMANOさん

雑誌や広告、俳優などのヘアメイクとして活動中。現状の目標は、今回撮影を担当したフォトグラファーの鈴木さんとの北岳登頂。そのためトレーニングも兼ね、関東近郊の山を登っている。

ロングトレイルへの憧れと楽しかった記憶をもとに山へ

――もともと外遊びが好きなAMANOさんが登山を本格的に始めたのは、2019年、42歳の頃。今回は、’24年を締めくくる立山室堂の登山に密着しながら、自身が「最高の遊び」と語る山に登ることの魅力を聞くことに。普段から山登りをともにしているフォトグラファーの鈴木新さんに、雪山登山の様子を記録してもらった。

AMANO もともとアメリカのカウンターカルチャーから派生した映画、文学、スポーツなどが好きで、そこからロングトレイルへの憧れをもって。時間のない中、その擬似体験をしようと日帰り登山を始めたんです。

 ’11年に二人で、南アルプスの北岳(3193m)に登りました。あの経験が、すごくよかったんだよね。

AMANO でも今は、体重は増えつつ体力は落ちているから、当時より難易度は高い(笑)。5年前に登山を再開したのも、健康診断で医師に運動不足を指摘されたから。職業柄、曜日や時間でルーティンをつくるのが難しくて、そのとき新くんとの登山を思い出して、「今度、山行こうよ」って誘ったんです。

 自分もあらためて体力をつけたかったから連絡をくれたのがありがたかった。それから八ヶ岳とか今の自分たちが行ける山を登り始めました。

AMANO まさに40代のヤマを越えるための登山が始まりました(笑)。

――そして、’24年最後の山登りに行こうと決めた11月。山によっては閉山する時期に、一縷の望みをかけてギリギリ登れそうな立山室堂に向かうことに。

AMANO 直前まで天気予報が安定しなかったけど、雪山に行きたくて。その結果、奇跡的に晴れた雪景色と感動的な夕日に出会えました。

暮れてゆく赤い夕日と雪山のモノクロの影が混じり合う
時間とともにさまざまな表情を見せる山々

暮れてゆく赤い夕日と雪山のモノクロの影が混じり合う短い時間に神秘的な風景が生まれる。

室堂山を登り始めるAMANO氏
雪と氷が重なる道を慎重に登る

奇跡的に晴れたタイミングを見て、室堂山を登り始めるAMANO氏。

室堂山展望台
夕日と雲海を望む壮大な景色を前に感動もひとしお

標高2668mにある室堂山展望台に到着。夕日と雲海を望む壮大な景色を前に感動もひとしお。

場所によって膝くらいまでの雪が積もっていた
寒いけど気持ちいい!

この日登る山を検討中。場所によって膝くらいまでの雪が積もっていた。いくつもの山につながる美しい室堂平が広がる。

室堂高原
道すがら見かける自然は雪や氷の化粧を纏う

日中の気温はマイナス8度。道すがら見かける自然は雪や氷の化粧を纏う。

運が味方した冬山登山絶景に温泉といいことづくし

――バスの発着所である室堂ターミナルでバスを降りると、予想とは違って風はやみ、天候も安定。夕方までの数時間が好機と見て、すぐに装備を整えて室堂山へ向かうことに。日が沈むと一気に危険度が増すため、安全第一に急いで稜線を目指す。登ること1時間半。室堂山展望台から雲海に沈んでいく夕日を拝むことができた。

AMANO 登りたいと思いながらも、直前まで天気予報でも天候が定まらなくて半ば諦めていたけど、来てみたらいい環境が整っていてむしろ驚いた。’24年最後の雪山だし、初北アルプスだし、テンションが上がりました!

 僕は中学生の頃から山に登っていますが、正直、登山は現地に行ってみないとわからないことばかり。

AMANO その結果、’24年見た中でいちばんきれいな景色に出会えた。これだから登山はやめられませんね。

 今回は本当に運がよかった。この時期(11月)に北アルプスの稜線はガチの雪山装備じゃないと行けないけど、いろいろな状況や条件が味方してくれました。AMANOくんに誘われなかったら、この先見ることのなかった景色だったと思いますね。

AMANO 登山は確かにお金もかかるし、大変なこともある遊びではあるけど、ほかでは得られない感動や達成感がある。あと、新くんが選んでくれたみくりが池温泉も最高だった。立地的に、雪山から下りてすぐごはんと天然温泉をいただけるのはここならでは。

 日本でいちばん高いところにある源泉掛け流しの温泉っていうのも魅力。

AMANO 登山仲間の(スタイリストの)池田尚輝さん、(ロケバスドライバーの)池田潔さんと、季節を変えてまた来るのもいいね。

みくりが池

室堂のシンボルは、約1万年前にできたみくりが池。北アルプスで最も美しい火山湖といわれている。

みくりが池温泉
みくりが池温泉 2

地獄谷の真上にある宿泊施設「みくりが池温泉」。日帰り入浴も可能(宿泊は2食付きで1人¥12,300〜。※2025年度の営業は4月15日から。価格に変更予定あり)。

ビールで乾杯
まずは室堂の絶景に乾杯〜

絶景を見た記念にビールで乾杯!

標高2410mの日本一高い場所にある天然温泉
雪山を横目に入る温泉は最高です!

標高2410mの日本一高い場所にある天然温泉。無加水・無加温の100%掛け流しが魅力。

非常時の行動食
非常時の行動食をおつまみに代用!

早朝からの登山を予想して行動食を完備。

立山黒部アルペンルートに冒険心がくすぐられる!

立山黒部アルペンルート
長野〜富山のルートを攻略!

長野→扇沢→黒部ダム→大観峰→立山室堂→弥陀ヶ原→美女平→立山→富山

立山室堂に行く際は、長野県の扇沢駅と富山県の立山駅を結ぶ「立山黒部アルペンルート」を使う。登山と併せて、さまざまな乗り物と風景を体験する道中もまた、感性をアップデートする刺激をくれた。

特急バス

長野駅から特急バスで扇沢へ。

関電トンネル電気バスで黒部ダムに向かう

赤沢岳のトンネルを走る関電トンネル電気バスで黒部ダムに向かう。

黒部ダム
黒部ダム 2
水面の輝きがきれいすぎる
黒部ケーブルカー
こんな急勾配を走るんですね
大観峰
立山ロープウェイ

大観峰は巨大ダムを歩き、黒部ケーブルカー、立山ロープウェイを乗り継ぐ。

立山トロリーバス
美女平駅

立山トロリーバスで立山室堂に到着。帰りは富山へ出ることに。立山高原バスに乗り、約1400mの標高差のある美女平へ。そこから立山ケーブルカーで立山駅に降り立つ。

富山地方鉄道
富山地方鉄道 2
木々の間を走る感じがいい

富山地方鉄道で自然を眺めながら走ること65分、電鉄富山に到着。

お寿司

お寿司に舌鼓を打ち、無事登山旅終了!

自然の中を突き進む旅路も立山登山の魅力の一つ!

今回雪山登山が大きな目的だったが、「あらためて“帰るまでが旅”だと感じた」とAMANOさんと鈴木さんは振り返る。立山黒部アルペンルートは「山岳観光ルート」というだけあって、さまざまな勝景を楽しめる。さらに、電気バスやケーブルカー、ロープウェイなど普段乗らない乗り物を次々と乗り継ぐ楽しさもあった(このとき、11月30日に運行を終える立山トンネルトロリーバスに乗れたのもいい思い出に)。そんな冒険心で心が満たされた後、締めに富山でおいしいお寿司をいただき、過日の疲れも癒やされたのであった。

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