働いて約20年、若い頃より自由に使えるお金と時間が増えた。だからこそ、ただモノを買うだけの思考は一度リセットして、買い物プラスアルファの選択肢ももつと、人生後半は豊かになる。新年は、そんな価値観のシフトには絶好のタイミング。今や一生で最も楽しい時期と言っても過言ではない40代を謳歌するための「センスのいいお金の使い方」ってなんだろう? 30人の識者に聞きました!
金子恵治(クリエイティブディレクター)
愛着のある靴をリペアして履き続ける
昔は革靴を磨くのが大好きでしたが、最近はなかなか時間がとれなくなってきて…。だいぶボロボロになってしまったものもあったんですが、あらためて自分が履いてきた靴を大事にしたいと思ったんです。セブン バイ セブンのサイドゴアブーツ、ゲオルグ・マテルナのフルブローグ、フラテッリ ジャコメッティのモンクストラップなど愛着のある8足をまとめて、千駄ヶ谷にあるスタジオ ヒドゥンでリペアしてもらいました。新品のように復元されて戻ってきてから、また一軍として活躍しています。
佐藤 惇(日本パルクール協会会長)
庭にトレーニング用のセットを作る
毎年出場しているSASUKEの練習をするためのセットを庭に作りました。業者に通って材料をよく学び、妥協せずお金をきちんとかけて作ると見た目もよくなるし、モチベーションも上がるんです。僕にとってはレゴのパーツを買い集めるような遊びの延長です(笑)。
Daisuke Kondo(美術家)
お金は貯めず、好きな人たちに使う
自分はアーティストとして作品を作る立場なので、どんな形でも作品にお金が還元されるとうれしいんです。だから好きな人たちに対してもお金を惜しまず使いたいと思っています。好きな作家の本はなんだって集めたいし、地方で個展をした際に出会った陶器などを買ったりもしました。将来のためにお金を貯めたって、死んでしまったら何も残りませんから。