働いて約20年、若い頃より自由に使えるお金と時間が増えた。だからこそ、ただモノを買うだけの思考は一度リセットして、買い物プラスアルファの選択肢ももつと、人生後半は豊かになる。新年は、そんな価値観のシフトには絶好のタイミング。今や一生で最も楽しい時期と言っても過言ではない40代を謳歌するための「センスのいいお金の使い方」ってなんだろう? 30人の識者に聞きました!
小木“Poggy”基史(ファッションキュレーター)
日本家具の魅力を再認識した
ジョージ・ナカシマの椅子
海外のクリエイターと公私をともにする中で、彼らが日本人以上に日本の文化やプロダクトに造詣が深いことを知り、その姿勢に感銘を受けました。そこで私も、あらためてジョージ・ナカシマやイサム・ノグチについて学び直すことに。香川の記念館にも足を運び、対話するようなものづくりの姿勢を学びました。そして2023年に、ジョージ・ナカシマさんの娘であるミラさんの展覧会が開かれた折には一番乗りで伺い、その展覧会のために選んだ木で作ったミラチェアを購入。特別な素材で作られた名作を、接客を受けながら買うという、大変贅沢なひと時でした。日本のものづくりを感じながら、この椅子を一生使い続けたいと思っています。
嶋 浩一郎(クリエイティブディレクター)
人への贈り物
付き合いが多い仕事なので、常に贈り物に最適なモノをチェック。まず自分が使ってみて、気に入ったものをプレゼントしています。年初め、年賀状の代わりとして贈っている卓上カレンダーが特に好評です。
芳賀規良(フローリスト/chibi オーナー)
愛犬と寛ぐためのハイエース
自宅のある鎌倉から仕事場である祐天寺の往復に使うクルマを、少し前にハイエースに替えました。2匹の大きな犬も毎日一緒。休日や通勤時間が、相棒たちと過ごす豊かな時間に変わりました。