年の瀬が近づくと話題に上る、「今年買ってよかったもの」。衝動買いしたものもあれば、悩んで悩んで買ったものも、長年好きで買い続けているものもある。センスのいい人たちがうなった2024年のベストバイを紹介します。
劇団「マームとジプシー」主宰。26歳で第56回岸田國士戯曲賞を受賞。演劇活動以外にも今日マチ子との共作漫画、短編小説を発表するなど、活動は多岐にわたる。
クラムボン「Folklore」|アルバム『imagination』発売20周年記念盤
「コロナ禍にレコードで音楽を聴くことに目覚め、7インチや10インチの小さい盤でシングルを聴くのが好きに。クラムボンの代表曲を収録したレコードは吉祥寺キチムで購入」。
『HUNTER×HUNTER』 38巻|冨樫義博 ©P1998-2024
『HUNTER×HUNTER』に感動するのは、少年誌という媒体で世界の裏側に潜み渦巻く暗闇を圧倒的な緻密さで描いているところ。冨樫先生と同時代に生きていること、それ自体が自分の生きる理由にもなっています」。
KODAK|フィルムカメラ「M35」
「使っていたヤシカのカメラがボロボロになったので買い替え。さまざまな土地で朝歩きながら撮っています。フィルムをいちいち手で巻き上げる動作も醍醐味」。
Patagonia|ミニ・ヒップ・パック 1L
「肌身離さず持ち歩いているバッグはこのブルーで7代目。お金も通帳もパスポートも入っていて、周りからは“家”って呼ばれてます」。
6JUMBOPINS|選挙スローガンTシャツ
「都知事選のときにTシャツ屋さんでオーダー。『選挙』は今年の大きなテーマでした。デザインやファッションから選挙に行こうと伝える動きに賛同したい」。
『沖縄03 SKY』|岡本尚文
沖縄の空を飛ぶ航空機を写した写真集。「観光で訪れるだけでは見られない沖縄の空。岡本さんの被写体に向けた視線や距離にはいつも刺激されて、シンパシーを感じています」。
『ガザに地下鉄が走る日』 岡真理、『中学生から知りたいパレスチナのこと』 岡真理・小山哲・藤原辰史
「今年読まざるを得なかった本。知る術は以前からあったはずなのに、パレスチナの現状を目の当たりにしてやっと学んだことに恥ずかしささえ覚えました」。
trippen|ハイカットスニーカー
「数年前にプロトタイプを見て、実用化へと形作られていく工程を見てきたから思い入れもひとしお。トークショーや取材のときに履く、とっておきの一足です」。
AMERICAN DJ|ミラーボール用モーター
「ミラーボールを回せるモーターは最近舞台で頻繁に使用しています。劇中に丸い鏡を吊るして回したことも。僕が日本でいちばんこれを買っている自信があります(笑)」。