お風呂。それは男たちにとって癒やしを超えたワンダーランド。過熱するサウナブームに、老舗の町銭湯のリノベーション、大型スーパー銭湯の進出…われわれを取り巻く“浴”環境がダイナミックに移ろいつつある中、どうお風呂と向き合うのが正解なのか? サウナ&銭湯に魅せられた大人たちの変わらぬ、お風呂愛の告白。どうぞご湯っくりお楽しみください。
“ととのう”の先にある世界を
サウナとスパイスが見せてくれた
山中 崇(俳優)
天空のアジト マルシンスパTENKUNOAJITO MARUSHIN SPA
初めて“ととのう”を体験したのが笹塚のマルシンスパ。スズキタカユキが山中さんのために製作したオリジナルサウナウェアで寛ぎ中。「サウナ室~水風呂間が短くも完璧な動線で途中でダレない。ここから見える夕景や京王線の走る音に情緒があり、ドライな“TOKYO”じゃなく優しい“東京”を感じます」。貸し切りのサウナ室も新設。
東京都渋谷区笹塚1-58-6マルシンビル10階
TEL:03-3376-5225
営業時間:10時〜翌8時
不定休
ベルプリBHELPURI
シャツ ¥115,500/ボーディ(メイデンズショップ) タートルネック ¥26,400/アルテリア(イーライト) メガネ/本人私物 その他/スタイリスト私物
スパイスがきいたユーラシア料理とナチュラルワインを提供するベルプリ定番の「マトンラグーのマニケ」(フル¥1,800)は最高の“サ飯”。「クローブやコリアンダーなど、多くのスパイスを使ったマトンキーマをショートパスタに絡めた絶品。スパイスの可能性や自然派ワインとの最高のペアリングを追求している、僕得のお店(笑)」。
東京都世田谷区北沢2-12-2サウスウェーブ下北沢1B
営業時間:17時30分〜23時30分(L.O.22時30分)
不定休
サウナがなかったら、どこで台本読みしていいかわからない
「撮休日の7、8割はサウナ施設にいる」という山中さんにとって、台本を落ち着いて読める場所としてたどり着いた理想の楽園がサウナだった。
「4年前にドラマ『サウナーマン〜汗か涙かわからない〜』への出演をきっかけにサウナに行ってみたら、あまりの気持ちよさにどハマり(笑)。休憩スペースで台本を読んだり勉強したりして、疲れたらお風呂やサウナに入ってリフレッシュ。一日満喫して、これは最高すぎるぞ、と。しかも、サウナに入るとある種悟りを開いたように“無”になって、何度も読んだ台本のセリフでも『あ、こういう言い方もあるな』なんて新しい発想が生まれます。そしてそんな至福のサウナ体験をさらに拡張してくれたのがスパイス料理。あるとき、ドラマ『サ道』プロデューサーの五箇(公貴)さんに連れられ、サウナの後にカレーを食べに行ってお酒とスパイスを摂取したら、初めての解放感があったんです。『“ととのう”の先があったのか!』と。それからは、サウナ後すぐのビールを我慢して、カレー屋などスパイスを堪能できるお店に駆け込むのがお決まりになりました」
TAKASHI YAMANAKA
1978年東京都生まれ。ドラマ「ブラックファミリア〜新堂家の復讐〜」に出演中。男性専用サウナをストイックな男子校にたとえ、「気兼ねなく入れて好きですが、後楽園のスパ ラクーアや池袋のタイムズ スパ・レスタみたいな、“華やかな共学”にも惹かれる(笑)」。
Hair&Make-up:Yuka Saeki
Stylist:So Matsukawa
Interview&Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
衣装協力(サウナウェア上下):suzuki takayuki