2024.05.06

【40歳からの投資入門】あらためて知っておきたい、新NISAのこと

国が満を持して用意した、おトクな制度・新NISA。その中身から運用のコツまでわかりやすく解説します。

新NISAの仕組みって?

新NISAの仕組み

一定条件のもと、投資で得た利益が非課税になる制度が新NISA。二つの投資枠があり、投資できる対象と投資方法、年間の投資可能額が異なる。「つみたて投資枠」は、金融庁の基準を満たした投資信託とETF(上場投資信託)だけに投資でき、一定間隔で一定額を積み立て投資する必要がある。投資可能額は年間120万円まで。「成長投資枠」はつみたて投資枠の対象外の商品にも投資可能。例えば国内外の個別株投資にも挑戦できるなど、よりアクティブな運用が可能となる。投資可能額は年間240万円まで。投資方法に制限はなく、年初に一括での投資も可能だ。

どうやって買えばいい?

10,000円で50口買える金融商品の場合
10,000円で50口買える金融商品の場合

「つみたて投資枠」では、口座開設直後の手続きで積立日や積立額、引き落とし方法などを設定する必要がある。あとは投資したい商品さえ決めれば、自動的に積み立てを実行してくれる。一方、「成長投資枠」は購入時期を毎回自分で決める必要がある。もちろん240万円の一括投資もできるが、つみたて投資枠のように、同一銘柄を一定の予算で定期的に購入するのも手。ドルコスト平均法(下図表)と言い、商品の値段が下がったときは多めに購入し、値段が上がったときには少なく購入することになるため、価格変動の影響を最小限に抑え着々と積み立てられる。

購入後の運用って?

イラスト

新NISAで購入する金融商品は、あくまで短期ではなく長期保有が望ましい。特に初心者はそれを前提とした堅実な金融商品を購入することが大事で、後は「ほったらかし」にするくらいでもいいとされる。というのも、新NISAには旧NISA時の非課税期間の制限がなく、商品を保有し続ける限り生涯にわたって非課税のメリットを受けられるからだ。短期的には上下に激しく値動きしても、長期的には経済や企業の成長とともに右肩上がりで上昇する傾向にある。たとえ購入後に値下がりしても、慌てて“損切り”したりせず、値が戻るのを気長に待てば非課税で利益を出せる可能性が高い。ちなみに商品を売却すると買値分の投資枠が翌年に復活する。ただ通常の証券口座のような損益通算(利益と損失を相殺する節税のテクニック)はできないので要注意。

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