彼らは一体何を着て、どんな仕事をして、いかに肌や髪をケアし、どういったことに楽しみを感じているのか。同じく40歳男子である編集部員が出会った三者三様のライフスタイルから、その魅力を構成する要素を抽出。令和の40歳男子はこんなにも若々しい。
トリスタン｜45歳／モデル、インターナショナルスクール講師
印象はヘアが9割
ファッションページで何度もモデルをお願いしているトリスタンだが、プライベートの取材は今回がはじめて。彼が子ども相手に英語を教えていることも、仲良しの娘がいることも知らなかった。仕事服は汚れが気にならず動きやすいスウェットのセットアップが定番で、東京大学のキャップをかぶって完了。「名前の頭文字でもあるTの刺繡がかわいくて（笑）」。キャップをとっても髪はヘタることなく根元がフワッと立ち上がっていて驚く。「モデルもしているのでメイクでごまかせない髪には肌以上に気を遣っています。シャンプーはナイル、ヘアワックスはミルボン。どちらもボリュームが出やすくてお気に入り。細かい造作より、髪の活力が大切です」。
時計とジュエリーはつけて当たり前
中学時代にモデルの仕事を始めて、高校時代はアメリカ・コネチカット州で過ごし、大学で東京に戻る。20代は宝石店に勤め、全国に行商していた。いつもの撮影現場でもトリスタンの首にはネックレスが2本、腕には時計、指にはリングがある。「自分の若い頃、かっこいい大人たちはみんなジュエリーを当たり前につけていたんです。控えめというより、むしろ主張が強いくらいに。だから自分にとっても宝飾品を身につけることはまったく特別なことではないんです」。定番の時計はIWCのパイロットウォッチと、オメガのシーマスター。どちらもケース径40㎜ほどのタフな印象。リングやブレスレットも大ぶりなものが多く、原体験に納得した。
実はアウトドアが好き
40歳男子は「文化系」とか「インドア派」と思われがち。でもそれは服のスタイルの話であって、実はアウトドアスポーツにも精を出している。勤務先にはBMCのクロスバイクで向かい、ジムで筋トレもしつつ実家のある藤沢ではサーフィン、数年前からはキャンプにもハマり、ギアやウェアを買い揃え、友人3〜4人で長野などの近郊の山に出かけている。「キャンプを始めたといっても、家族とは行ってないんです。自分のやることが増えるので（笑）」。そして趣味のゴルフ歴はなんと20年以上。自宅からアクセスのいい碑文谷の練習場に打ちっぱなしに行くことが多い。「歴が長いだけで大してうまいわけではないですから。ゴルフウェアに関してはこれまであまり関心がなかったので、これからスタイルを見つけていきたいです」。謙遜しつつも放った軽快なショットは美しかった。撮影ついでに僕も感化されて人生初のショットにトライ。40歳男子の「はじめて」はふとした瞬間に訪れるものだ。
スイング碑文谷
東京都目黒区碑文谷5-14-8
TEL：03-3794-0109
愛犬の散歩と愛娘とのゲーム
トリスタンの癒やしは愛犬の散歩と中学1年生の娘とのテレビゲームの時間。家では料理を担当することも多く、家族から特に好評なのはスパゲティ。「娘と一緒にいると『彼女ですか？』と聞かれたこともあるんです（笑）」。それはきっとトリスタンの若々しさゆえ。仕事ではスウェットでも、家族とのディナーや休日はスマートな服装を意識している。よく着るブランドはカジュアルならワックスロンドン、少し上品なものが欲しいときは自身がモデルも務めるランバン コレクション メンズで探している。下はリーバイス501にヴァンズのスニーカーが基本だ。いちばん身近な存在から「かっこいい」と思われることが若々しさの秘訣かもしれない。
