
なんでもできると同時に、やらない理由を探してしまう40代。だけど、新しいことに挑戦すると日常がより楽しくなる。そんな「アップデート」を経験した5人にフォーカス。
フルマラソンをはじめてみたら、挑戦へのハードルがグッと下がった。
中村恒さん(41歳/「ゴールドウイン」マネージャー)

「もうやりたくない」の先に次の可能性を見いだす
最初は社員の交流を目的に昨年発足したランニングクラブに入り、月一の活動とその後の飲み会を楽しんでいた中村さん。そんな中、同僚と体力づくりのために、湘南国際マラソンを目標に掲げたことでスイッチが入る。
「40歳を越えると、仕事も私生活も自分のルールが決まっていて、自発的に新しいことはやらなくなっていたんです。でももしこれを機に今までと違うことができたら、視野が広がるかもと真剣に取り組みました」
最終的にひと月に合計90㎞を走り、大会では自己目標タイムの5時間を10分超えてゴール。達成感はありながら、両足をつるほど満身創痍だった。
「フルマラソンを走る前も後も、“もう走りたくない”“なんで走るって言っちゃったんだ”と後悔の嵐(笑)。でも明らかに変化はありました。グダグダの姿を同僚や部下に見せることになって適度にイジられ(笑)、結果みんなと距離感が近づいた感触があった。あと、新しいことをはじめる抵抗感は減った。新たに中国語もはじめました。マラソンと同じように目標を設定して、逆算して、今やるべきことに取り組むことを楽しんでいます」