編集者 高石智一×高知・福山
地元の人のコミュニティに交ぜてもらう感覚
「普段から『休む』ことに対して『サボる』のに似た罪悪感を抱きがち。旅先ではただ純粋に休みたい。強制的にオフにしてくれて、文字どおり『裸』になれるサウナは、僕にとって大切な週末旅のベースです。今回提案するのは、高知→福山の2泊旅。初日は高知市で高砂湯を堪能して、ドーミーイン高知に宿泊。
2日目は広島県福山市まで足を運んでだいご湯へ。夜はカプセル&サウナ日本泊。高砂湯は、農業ハウス用ヒーターをサウナストーブとして使用していることで有名。体感としてはニューウイング(東京・錦糸町)のボナサウナに近い。福山ではもともとカプセル&サウナ日本が目当てで、だいご湯はついでに立ち寄ったのですが、ここも偶然農業用ヒーターを取り入れていて素晴らしかった。
で、合間に町中華などの食事や喫茶店を挟んでいく。旅の軸であるサウナはしっかり下調べしますが、食事は『ハズす』のもまた楽しい。調べすぎてもただの『答え合わせ』になってしまうので、前情報は極力入れません。銭湯でも喫茶店でも不思議とやたら話しかけられやすい体質で、地元の人に教えてもらったおすすめの店を巡るのが面白い。ただ普通に観光するだけだと何も残らないけれど、サウナや銭湯は、常連同士の会話が自然発生する貴重なローカルコミュニティ。ちょっとだけお邪魔させてもらい、その街の一部になった感覚をもらって東京に戻ってくる。それくらいでちょうどいい。1泊、日帰りでも問題なし。何なら、近場のホテルに泊まることでも十分、旅気分は味わえます。僕はドーミーインが好きなのですが、ホテルごとにちゃんと特性があるのがいい。浴場のつくりが異なっていたり朝食に独自のメニューがあったり。オススメは浅草のドーミーイン。露天風呂からの景色が抜群に素敵です」